『ジャイアント・ピーチ』を観た話【映画感想1】
どもども、獅子舞です。
今日聞いてほしいのは映画『ジャイアント・ピーチ』の話です。
1どんな映画?
・基本情報
ロアルド・ダールの童話『おばけ桃の冒険』が原作とした、子供向け映画です。実写と人形アニメが組み合わされており、どこかダークな雰囲気があるのが魅力的です。
それもそのはず、監督は『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』が代表作のヘンリー・セリック。また、ティム・バートンも製作に関わっていたとのことなので納得ですね。
・あらすじ
話の筋だけ聞くとぶっ飛んだ展開ではありますが、ジェイムスと虫たちのニューヨークまでの旅の描写は必見。コミカルな人形アニメで繰り広げられ、時折挟まれるブラックユーモアがなかなか愉快です。虫たちのやり取りも彼らの関係性を考えながら観るとまた違う面白さがあります。
あと『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』が好きな人はちょっとニヤリとしてしまうシーンがあるかもしれませんね。
2推しポイント
・虫のキャラクター
魅力は、やはりなんといってもジェイムスの旅の仲間でしょうかね。
ジェイムスと旅をする虫のキャラクターは以下の通り。
左上からキリギリスさん、ムカデくん、ミミズくん。
左下から、クモさん、テントウムシさん、土ボタルさん。
こうしてみると、個人的にキャラデザが良いですね。ゴシック的な雰囲気を纏いながらも、愛嬌のあるデザインが魅力的です。
あと作中だと、それぞれの現実における関係性も垣間見えるのがいいんですよね。虫たちはジェイムスには好意的ですが、虫同士になるとそれぞれちょっと距離感があります。その筆頭となるのがクモさんで、彼女だけちょっとみんなから距離を置かれています。彼女も自分が捕食者の立場であることを自覚しているので、最初の方はみんなと距離を取っています。
その辺の事情は成長したらすぐに理解するのですが、子供の頃はそれがわからなくてなんとなくクモさんがかわいそうに見えてました。
虫たちは仲が良さそうに見えるけれど、実はそうでもないっていうちょっと現実的な描写を交えているのもこの作品の魅力だと思います。
・気味の悪いものの魅力
虫ってやはりどこか気味の悪い生物という印象を与えがちだと思います。
子供の頃はバッタやイモムシが純粋にカッコよかったり可愛く見えたのが、大人になるにつれて気味の悪いものになってしまいますよね。特に、ムカデやクモは子供でもやはり苦手な虫になると思います。
それを人形アニメとはいえ、親しみやすいキャラクターに仕上げているのは魅力ですね。それもどこか不気味さを残したままというのもポイントが高いです。
あと演出も印象深く、特にライティングがよく考えられているんだなって思います。幼い頃とても印象的だったのが、ジェイムスと虫たちが初めて出会ったシーンです。最初は緑の光を逆光にして暗闇の中で虫たちがジェイムスを歓迎しているんですけど、これが当時恐ろしく見えました。ですがそれはすぐに終わって今度は陽気なミュージカルになり、派手な色の光に照らされながら虫たちが陽気に歌うシーンは彼らの印象が親しみやすいものへとがらりと変化したんです。
なので、やっぱりライティングって大事なんだなって。私も絵を描く時に意識してみようと思いました。
3個人的に刺さった部分
ムカデさんとクモさんです。この二方はデザインもそうですが、関係性もいいんですよ。
距離を取りたがるクモさんにムカデさんがちょっかいを出したり、作中で共闘シーンがあったり。あと少し二方の間にロマンス要素も感じさせるので、子供の頃はなんかすごくドキドキしていたのを覚えています。
3まとめ
以上、『ジャイアント・ピーチ』でした。
この映画は幼い頃めっちゃ観ていたので、個人的に思い出深いですね。
ただ、虫が苦手な人はあまりおすすめしません(笑)
なので虫に苦手意識のない人、あるいはキャラデザを見て大丈夫そうだと思う人、あるいは『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』が好きな人とかはおすすめなので、機会があればぜひチェックしてみてください。
ではでは、このへんで。長文失礼しました。