鏡のない風景
この記事を読んでから、ずっと考えています。
「いいこと」がもたらす社会の歪みについて。自分も無意識とはいえ、そんな差別をしていることに気づかされます。
以前、交通事故で車にはねられて傷害を負った全盲女性が、将来得られたはずの利益について、健常者と同じ水準の支払いなどを運転手に求めた訴訟の判決が「全労働者の8割」だったとき、一審の通常の7割の判決に対し上積みしたこの判決は「司法判断に変化の兆し」だの障害者の逸失利益「ゼロ」のケースもあるから社会情勢の変化や個別の事情などを具体的に検討する画期的な判決だと報じられた中、女性の弁護士で、自身も全盲の大胡田弁護士が「1%でも減額されたなら差別だ。決して評価できない」といった言葉でハッとさせられました。
「鏡のない風景」は、ハンセン病患者への思いを書いた詩と曲です。
誰もが差別を受けたくないはずなのに、人類の歴史には当たり前のように差別が存在する。
どこかで少し、優位に立つことの快感として、笑いの底に人間の優越感があると哲学の世界で言われてきたこと。
なんの答えも生まない文章をつらつら書いてしまいました。