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【世界羊旅】イランで食べた羊肉ペルシャ料理

この写真はイランで出会った羊飼いと羊と山羊達です。



イランの料理の歴史は古く、古代ペルシャ時代から様々な文化の影響を受けながら発展してきました。

羊肉はペルシャ料理にとって欠かせない食材であり、羊肉を使用した伝統料理は数多く存在します。


イスファハーンのイマーム広場。
町の肉屋。羊の枝肉がずらりと並んでいる。



以下、筆者がイランで味わってきた羊肉料理を紹介します。




■ベリヤニ

「ベリヤ二」はイスファハーン地方の郷土料理で、羊肉と肺臓肉、羊の尾脂を細かくし、香味野菜と香辛料で炒めてペースト状にした料理です。フレッシュハーブと共にナンに包んでいただきます。イスファハーン市内のベリヤニ屋はどこも繁盛していました。

Shad Beryaniのオーナー、その息子さん、同じ席でベニヤニを食べて仲良くなったベンジャミン。


■クフテ

挽き肉、米、ハーブを混ぜて大き目の団子状に丸めてトマトソース煮込んだ料理がクフテです。タブリーズ地方の郷土料理で、中に茹で卵やアプリコットなどを詰めることもあります。


■ホレシュト・マスト

ホレシュト・マストはイスファハーンで生まれたイランの伝統料理です。
羊肉、ヨーグルト、サフラン、卵黄、砂糖などを混ぜて作る甘いヨーグルトシチューです。
かつては宮廷料理のメインディッシュでしたが、現在では前菜やデザートとしても楽しまれています。
専門店に買いに行くと、若いイラン女子3人組がホレシュト・マストを爆買いしていました。愛されていますね。

ショーケースに並ぶホレシュト・マスト。甘味は砂糖か蜂蜜か選べる。



■キャレ・パチェ

キャレ・パチェは、羊の頭部と足を煮込んだ料理です。
イランでは朝食に食べられることも多く、夜通し8時間~12時間ほど煮込むそうです。

これめちゃくちゃ美味しいです。いろんな羊頭料理食べましたが、ぶっちぎりの美味しさですね。
手で簡単にちぎれるくらい柔らかい。



■セラヴィ

羊のモツ煮込みです。時間をかけてじっくり煮込まれているので、もつの旨味が凝縮された深い味わいです。

セラヴィを食べられるキャレ・パチェ屋も多い。



■ゴルメサブズィ

ゴルメサブズィはイランの国民的な食べ物であり、日本のカレーライスに相当する存在とのこと。
フレッシュなコリアンダー・ニラ・イタリアンパセリなどの数種類のハーブをみじん切りにし、油でよく炒めたものがベースになります。
羊肉または牛肉を一口大に切ったものをハーブ炒めと共にコトコト煮込んで、仕上げに乾燥ライムを加え若干の酸味付けをするそうです。


■シシリク

シシリクとはラムチョップのキャバブ。炭火焼きの香ばしさと、バターやハーブの香りが絶妙でした。

イマーム広場近くのRestaurant Jahan Naghsheにて。



■アブ・グシュト(ディジィ)

「アブ・グシュト」はペルシャ語で「肉汁」を意味する言葉で、羊肉と具材をディーズィーと呼ばれる小さめの壺に入れてトロトロに煮込んだ料理です。食べる際は、羊肉と具材を専用の器具を使ってつぶしパンとハーブと一緒に食べます。

羊肉とポテトをマッシュする。
パンにのせ、ハーブと一緒に食べる。合わせるドリンクはドゥーグ(しょっぱい飲むヨーグルト)



■ターチン

鍋やケーキの型に、ヨーグルト・卵・サフラン水を混ぜた米と、味付けした羊肉(鶏肉)を層になるように重ねて焼き上げた料理です。
イランでは、おこげはターディクと呼ばれ、ターディクを上手に焼きあげられるようになると主婦として1人前と太鼓判を押されるほどイラン人にとってはおこげはご馳走なのです。

イランの羊肉料理巡り&羊飼い巡りをコーディネートしてくれたバドヴェンさん。本職はペルシャ絨毯売り。


■最後に

ペルシャ料理は見た目とは裏腹に、味付けは非常にシンプルでした。
羊肉の香りを活かした料理も多く、ハーブの使い方など勉強になりました。
イランは未だに渡航難易度は高いですけど、それだけの価値はあります。

先月アメリカに行きましたが、イラン渡航歴があるとESTAが使えないためB2ビザが必要になります。今はキューバ渡航歴があってもダメなんですね。お気をつけてください。


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