【世界羊旅】ジョージアで食べた羊肉料理
ジョージアには古くから続く遊牧文化があり、羊肉も身近な食材でした。そのためジョージアの伝統料理にも羊肉を使用した料理がいくつもあります。
今回は、筆者がジョージアで味わってきた羊肉料理を紹介します。
今回は首都トビリシに在住の主婦のタタさんとタムナさんに羊肉を使用した伝統料理3品の作り方を教わりました。
■チャナヒ
チャナヒとは羊肉と野菜のシチュー。
いろいろな種類の野菜をいれますが、茄子とトマトは必ず入れるとのこと。
伝統的な調理法は壺の形をした土鍋で煮込みますが、今回は家庭料理版の鍋を使用した調理法で。
■シラプラヴィ
シラプラヴィとは、ジョージア風の羊肉のリゾット。特別な日の料理で、葬式の晩餐でよく食べられている。
葬式の最後に供される料理で、それを食べる前に帰ることは無礼とされている。
キリスト教国であるジョージアでは、イースター前の40日間は、肉や魚、乳製品といった動物性の食品を食べないので、その期間中の葬式ではキノコ入りの肉無しシラプラヴィが提供されるらしい。
羊肉の香りとクミンが効いたエキゾチックな味わいで、とても美味しかった。
■チャカプリ
チャカプリは仔羊肉とケマリ(青梅と同じバラ科の果実)のシチューです。
ポイントは、生のタラゴン(フランス語でエストラゴン)をたっぷり使用すること。
■ヒンカリ
ヒンカリとは小籠包に似たジョージアの郷土料理。
ヒンカリは大別すると2種類にわけられるらしい。
1つはムティウルリ・ヒンカリ(山ヒンカリ)、そしてもう1つがカラクリ・ヒンカリ(町ヒンカリ)。
もともとオリジナルが山ヒンカリで、時代と共に山を下り、都市部で洗練されていったのが町ヒンカリとのことらしい。
■ムツヴァディとケマリソース
ムツヴァディはジョージア風のバーベキュー。串に刺した羊肉を炭火でじっくり焼き上げます。あわせるソースはケマリ(青梅と同じバラ科の果実)を使用したソース。ジョージアでは、ジョージアのケチャップと呼ばれているくらい定番のソースとのこと。
■ラムバーガー
フライトまで時間があったので、旧市街で温泉に入り、バーでお酒を飲んで時間調整。メニューにラムバーガーがあったのでオーダーすると、期待以上のクオリティ。
■最後に
ジョージアには素晴らしい羊食文化がありました。
しかし近年、トビリシなどの都市部を中心に、羊肉を好まない若者が増え、これまで食べ継がれてきた伝統料理等の食文化が失われつつあるようです。
また、伝統料理だけではなく、ジョージア産羊肉自体も品質が高く、近隣諸国でも高い評価を受けており、以前ドバイで食べた羊肉もジョージア産でした。
旅行者の私にはどうすることもできない問題ですが、この記事を通じて少しでもジョージアの食の魅力を感じていただければ幸いです。
今後もジョージアの豊かな羊食文化が受け継がれ、新たな世代によって育まれていくことを願っています。
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