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中国・横店影視城に個人旅行で行ってみた。その5


旅行5日目:横店から杭州市内へ

同志がホテル休養中にいろいろ調べてくれてたおかげで、杭州への移動は朝9時に横店客運中心発の杭州東駅行きに決める。杭州・西湖のほとりにある滞在予定のホテルに一番近いバス降車地が杭州東駅なのでした。

ホテルをチェックアウト

朝9時のバスに乗るためには8時過ぎには客運中心に到着せねばならず、となるとHoliday Innを7時30分には出る必要が。日ごろ時間厳守には自信のある我々。ちょっと早めに起きて身づくろいし、部屋を退去し荷物を持って朝食会場へ。この朝食ともお別れか…。シンプルな料理ばかりだけどどれもおいしかったな。

再びの麺カウンター。
全部の麺を食べておけばよかった。
カリフラワーの炒め物。
お気に入り、枝豆の炒め物。

朝食を終え、タクシーで客運中心に移動。今日もしっかりめの雨降り。今度来るときは雨が降ってないといいな!(日が差すと秋口とはいえけっこう暑かったから春~秋なら曇りぐらいがちょうどよさそう。なので、次回もできたら晴れないでほしい。よろしく頼む。)
ほどなく、客運中心に到着。初日に高速バスからここに放り出されたときはあたりが真っ暗だったけど、今日はようやく客運中心の全貌を見ることができたのでした。中国って建物がいちいちデカい。

横店客運中心(バスターミナル)。
客運中心の向かって右側にある横店影視城遊客中心(ツーリストセンター)。
現在営業してるかは不明。
コロナ前はここで横店影視城のチケットが買えたらしい。

中国語OKの同志にバスチケットを買ってもらい(非常にありがたい)、荷物のX線検査でまごまごしてたら係員女性にキレられ、エアコンが効いておらずだだっ広く寒い待合室兼乗り場で待つこと15分くらい。乗車開始のアナウンスでバスに乗り込み出発。横店を後にしたのでした。
うぇーーーん、帰りたくないよ~~~ (´;ω;`)ウゥゥ。

こんなにカウンターがあるのに対応してるのはひとつだけ。
まあ、朝イチだしね。
待合室兼乗り場。寒い。
椅子が金属なので寒くて座れない。
バスが到着。
終点は杭州駅。
高速道路の横店インター入口。
イヤだ~~、帰りたくない~~!!o(><;)(;><)oジタバタ


バスと『琅琊榜』とわたし

わざわざ見出しを付けるようなことでもないんですが、杭州市内に向かう高速バスの車内があまりにも寒すぎたので愚痴を言わせてください。
例によって? 高速バスの車内には乗客が5人くらい。そしてなぜか、本当になぜか車内の窓が全開…しかも閉まらない…。寒風(雨風も)吹きすさぶとはまさにこのこと。まじで凍死するのでは…。
これは、雪が降りしきるなか靖王邸の門前に留め置かれた梅先生(ご存じ『琅琊榜』イチの名シーン)のご苦労を身をもって体験せよという横店の神(or仏)の思し召しなのでは…。なんとかそう前向きに解釈し、杭州への2時間半を耐え忍んだのでした。
でも寒かったよ~、やすしめ! 許すまじ! 火鉢なんかじゃ許さないんだから~!

杭州東駅からホテルへ

今回は杭州東駅で放り出される。駅構内でトイレを探すも駅が広すぎる。日本の空港より広い感じ。日本だったら広くてもあちらこちらに店舗やら物やらがあるけど、中国の建物はただただ広い。空間が広い。何もない(人はいる)。
構内の食堂エリアでやっと見つけたトイレに入る同志。同志を待つ間、目の前にある蘭州ラーメン店の電光看板にロックオン~。これすんごくうまそうなんですけど…。蘭州ラーメン店は東京にもあっておいしいことはわかってたけど、この牛肉餅?とかいうのは知らなかった。店前でのんびりしてる呼び込み係のおじさんに、看板を指さしてこれを食べたいとジェスチャーするも無いと言われる。ええー、そんなあ。がっくし。

杭州東駅構内の食堂街。
90年代の新宿サブナード(地下街)っぽい。
うまそうじゃないですかぁ~。


広い構内を「出祖车」(タクシー)の表示を目指して進む。だいぶいい運動な距離。杭州東駅は客待ちタクシー専用の乗り場があり、そこでは配車アプリなしでタクシーに乗れたのでした。もちろんメーター制。事前に調べたところによると、上海から横店への最寄り駅の義烏駅にも、配車アプリ不要の客待ちタクシーがいるらしい。配車アプリに不慣れな海外からの観光客にはとてもありがたいですね。
中国に来て初めての清潔なタクシーに乗り(やっぱ都会!)、お上りさん(古い)気分の我々。横店の田舎ぐあいに馴染んじゃったからね。移動の車中で目にするビル群や交通量にドキドキ。20分ほどで杭州一の観光名所、西湖のほとりにあるホテル(杭州索菲特西湖大酒店)に到着。
このホテルは仏アコーグループの5つ星ホテル、ソフィテル。その割には宿泊料金が安く、西湖にもその他観光地にも至近距離なので、明日には帰国で時間のない我々にぴったりと宿泊を決めました。
さすが5つ星ホテルだけあって、タクシーがホテル玄関前に着くと、ドアマンがさっとドアを開けてくれる(中国に来て初めて)。おもてなしってこういうこと! と浮かれるおばちゃん。

杭州市内観光(西湖)

ホテルの部屋に荷物を置いて、さっそくホテルから歩いてすぐの西湖へ。おお! 噂どおりの絶景! 人も多いな。

杭州の観光名所、西湖。
皆さん、真冬仕様の服装で完全防備。
黄金の牛もなんだか寒そう…。

まことに雅な風景なんだけど、寒気プラス湖畔ということで寒さ倍増。湖のほとりにあまたあるレストランに避難&ランチにすることに。おしゃれな高級店はパスして中国料理チェーン店の外婆家に入る。店内は満席に近く少し待つ。テーブルに着くと、噂に聞いてたQRコードから注文するタイプのお店なのでした。白飯といくつかおかずをオーダー。どれも美味しくて満足。しめて108元。

おしゃれというほどでもないけど、都会風味の店内。
期待していたほどでもなかった、杭州名物料理の龍井蝦仁(海老と茶葉の炒め物)。
もっと茶葉がどっさり入ってたらよかったのに…。
ハズレなしのナスとひき肉の炒め?揚げ?
おいしかったけど油がすごかった…(胃弱の民)。
中国はナスの皮をむくのが定番なの?
隣席の父娘が食べていて、気になったのでオーダー。
薄い小麦粉の皮に中国漬物がはさんである。うまい。


店内で気がついたのは店員がやたら多いこと。オーダーもお会計も客がスマホでやるから、店員の仕事って客誘導と配膳、あとは片付けくらい。それなのに溢れるほど店員がいるから、みんな暇そうに厨房カウンターでたむろしてる。でも、全員が大学生くらいの若者たちだから、じゃれあって和気あいあいで楽しそう。日本の飲食店なんて、慢性的な人手不足でワンオペが当たり前な今日このごろじゃないですか。おばちゃんが大学生のときのアルバイトってこんな感じだったわ~、みんなでわちゃわちゃやるのが楽しいのよねなどとしんみり。なんだか久しぶりに見る光景で感慨深かったのでした。

杭州市内観光(ショッピング)

外婆家を出て湖のまわりを散歩したかったけど、あまりの寒さに早々に町中へ避難。横店ではちょっとしか摂取できなかったおじゃやいーぼを探す。
いちばんのショッピングエリアはハイブランドの店舗やAppleストアがずらっと並んで、日本と変わらない感じ。
ここらへんから寒さに負けてやる気がどんどん失われていったので、ここはサクッとになってしまいますが、ご容赦くださいませ。

寒さといーぼに会えた喜びで脳ネジが吹き飛び、
日本で買えばほぼ半額の商品に大枚をはたく。
グッズもらえないのに…。

お昼に食べたナス料理の油にやられて夕飯もろくに食べられず。胃弱はこういうのがほんと困るよな! やっぱり当然ながら、油をたっぷり使う料理は胃もたれ必至なので、同じ胃弱の民はご注意あれ!

旅行6日目:河坊街散策と帰国

この旅もとうとう最後の6日目…よりによって最終日にすばらしい晴天が! 本当に行いが良くないんだな、わたし(同志は善人)。
今日は13時発のフライトで帰国するので、それまではホテルから歩いて15分の旧市街エリア、河坊街を散策することに。昨日杭州東駅の食堂街で食べ損ねた牛肉餅がどうしても諦められず(食い意地)、ホテル近くでお店を探したところ、評判のいい店舗が河坊街にあったのでした。
朝食前に西湖を散歩。久しぶりのいい天気なので、湖畔でお年寄りは健康活動に熱中。ここ杭州は北京や上海ほどじゃないけど都会的で大きな街があって、でも湖や山などの自然もすぐ近くにある。歳を重ねてからの旅行にはぴったりの場所だな。

街路樹がステキ。
晴れてるってステキ。
思い思いの健康体操。肩こりによさそう。
昨日は寒そうだった黄金牛も今日は日光を浴びて穏やか。


河坊街

文字通りゴージャスな5つ星ホテルの朝食に満足し、9時にはチェックアウト。日が差してぽかぽかと暖かい空気のなか、河坊街を目指してのんびり散歩。暖かいってスバラシイ!!
楽しくおしゃべりしていたら、いつのまにか河坊街に到着。
昔ながらの街並みを復元したエリアだそうで、なんとなく日本の観光地にも似た雰囲気。

入口付近。奥に見えるのは大黒天かな?
老舗の漢方薬店。処方もしてもらえるらしい。
THE 観光地って感じ!


運命でしょ!

昨日調べておいた牛肉餅のお店に到着。ところが店頭で調理しているふうではなく(作り置き拒否派)、1個がかなりの大きさだったので、ここでは買わずにスルー。来た道を戻り、途中で見つけた別の牛肉餅のお店で購入することに。
絶賛調理中で、今日最初の牛肉餅もまだ完成していないよう。店頭に張り付いて、あとから来たおばさんに先を越されないよう牽制していると、あれ…頭上にあるテレビ画面にいーぼが映っている…。
これって「天天向上」(いーぼが出演してるバラエティ番組)じゃない?? とドキドキしながら映像をよーく見ると、やっぱりそうだった! どうやらこのお店はチェーン店で、そのうちの別店舗が「天天向上」で紹介されたらしい。番組内でもいーぼがおいしそうに牛肉餅を食べてるじゃないですか!しかもペロッと完食してる。最終日にすごい偶然…奇跡…いやこれは運命でしょ…。
涙を浮かべながらTVをがん見していると、いつの間にか後続のおばさんがわたしを押しのけて一番乗りで買おうとしている! 一朝一夕では中国のおばさんには勝てないと悟った日本のおばさん、悔しい…。それでも2番目には買うことができた。確か15元くらいだったかな。

このテレビ画面にいーぼが映ってたのでした。感動…。
右に見切れているのが割り込みおばさん。
できたてほやほや!

天のお導きに感謝しつつも、ほぼ揚げパン(というかパイっぽい)だった牛肉餅の油にやられる胃弱の民なのでした。

味はピロシキみたいな感じ。
おいしい、でも油っこい!!

これですべての持ち時間が終了し、一路東京へと飛び立ったのでした。

中国・横店影視城に個人旅行で行ってみた結果

私たちが行ってみた結果、それは個人旅行でも横店に行ける! でした。
ただ私たちの場合は、同志が少し中国語を話せたこと(中国語学習まる2年の成果!)、私が少し海外旅行に慣れていたこと、この2つがあって無事に乗り切れたように思います。でもどっちも「少し」でOK!
ただ、中国語のほうはまったくできなくてもなんとかなるかなとも思いました。もちろん英語がまるで通じないことを前提にしても。それほど翻訳アプリは便利だし役に立ったのです。日本人は漢字も読めるしね。でも、中国語は少しでも理解できたほうがいろいろスムーズだし、なにより現地の人たちとコミュニケーションがとれると旅に彩りが増す! なので、わたしも帰国後中国語学習を検討し始めました(いまだ検討中…)。

出発までは不安が先に立って、もう2度と行きたくないってなるかも…なんてネガティブなことを考えていた私たち。帰国後数か月たった今は、横店の年間パスポートを買って今すぐにでも行きたい!できるなら1か月いたい!

ただ、同じアジアでも台湾やタイ、シンガポールのように下調べなし・準備なしで行ってもだいじょうぶな場所ではまったくありません。中国は日本とはかなり違う制度下にあるし、とくに横店影視城はとにかく広大なので計画を立てて回らないとあっという間に時間オーバー。計画を立てても実際にはその通りに行かないですけどね。だから余裕を持ったスケジューリングが必要。

またプライベートなことなので記事には詳しく書きませんでしたが、トラブルも少しはありました。やはり中年期以降の旅は体力の衰えが…。寒暖差もつらかったし…(梅先生を見習え!)。繰り返しになりますが、横店影視城は広大です! 皆さん、旅行前に体力の増強、足腰のトレーニングをがんばりましょう~。

以上、横店・杭州旅行はこれにて完結ですが、ツアーじゃない横店への旅を希望する皆さんの背中を押すような記事になっていたらうれしいです。
次に、私たちが横店に行くにあたって実際に調べたことや準備したこと・ものなどを、旅の備忘録としてまた旅のヒントとしてまとめたいと思います。
こちらもお役にたてば…。
「中国・横店影視城に個人旅行で行ってみた。旅のヒント編」に続く(絶賛執筆中)。

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