追悼:堀絢子さん

また一人・・。藤子アニメには欠かせない声優さんでした堀絢子さんの訃報がありました。今月18日に息を引き取られたとのことです。89歳でした。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。


堀絢子さんと言えば、何といっても「忍者ハットリくん」の主人公・ハットリカンゾウを演じられたことで知られています。

「ドラえもん」で幕を開けた1980年代の藤子アニメブーム。「ドラえもん」が作り上げた6時50分からの10分枠を引き継いだのが「忍者ハットリくん」でした。

「ドラえもん」も空前のブームでしたが、「ハットリくん」も凄い人気でした。ハットリくんごっこも普通にやってましたし、すいとんの術とかムササビの術とか、僕もやってみたい!と強く願う少年時代でした。


ハットリくんは、マンガでは寡黙なキャラクターなのですが、アニメではよく喋ります。ござるなあとか、ニンニンとか、かなり癖のあるセリフだったと思いますが、それをいとも簡単に演じられていたようにお見受けします。

あと、何かと「ズコ!」とひっくり返るのも良かったですね。「ヘコ」のパーマンに繋がるものでした。

「ハットリくん」のアニメは800話以上作られたということですので、堀さんは単純に800回ハットリ君を演じていることになります。これぞまさしく当たり役。


また大晦日の「ドラ・ハッ・パー」が印象深いです。ドラえもん、忍者ハットリくん、パーマンが3時間ぶっ通しでオンエアされた大型特番で、子供ながらに何とも至福な時を過ごすことができました。

また、パーマンとハットリくんが共演する映画「超能力ウォーズ」と「忍者怪獣ジッポウ」が最高でしたね。ドラえもんの大長編との二本立ては、今考えても豪華すぎる身悶えするようなラインナップだったと思います。


また堀さんは、チンプイを演じたことも藤子ファンの中では有名です。チンプイでは、八奈見乗児さん演じるワンダユウの声も強烈でしたが、チンプイの方は、可愛らしい外見にマッチした優しい声でした。

この他にも70年代の「新オバケのQ太郎」や封印されている旧ドラえもんのガチャ子なんかも演じていらっしゃいます。(個人的にはリアルタイムでみていないので、印象は薄いですが)


それにしてもです。

先ほど書いた「ドラ・ハッ・パー」の3人が、まるで時を合わせたかのように、今年次々と鬼籍に入られることになりました。

正直、かなりしんどいですね・・。

藤子アニメは、大げさでなく、今の僕の血肉を作り上げた栄養分ですから、そのど真ん中にいた人たちを次々と失くすのは、心身に堪えます。

今年は、藤子F先生の生誕90周年の重要な一年でしたが、日本アニメ史における重要な声優さんが大勢お亡くなりになった年としても、記憶されることと思います。


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