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学習者のモデル、「VARK」とは?
みなさんこんにちは。
今日は、学習者のスタイルを把握するモデルである「VARK」についてまとめます。
あまり聞き馴染みのないものかもしれませんが、英語学習を進めるにあたっては、非常に有効な考え方だと思います。
◆VARKとは
VARKモデルは英語学習を含む様々な学習スタイルを理解するためのフレームワークです。
VARKモデルは、学習者が自分に合った学習スタイルを理解し、それに応じた学習方法を選択するのに役立ちます。ただし、一つの学習スタイルだけに固執するのではなく、様々な方法を組み合わせて学習することが重要です。
▼Visual(視覚型)
視覚情報を通じて効果的に学ぶタイプです。英語学習では、単語と実物や絵をセットで覚えたり、イラストを使用したりすると効果的です。
▼Auditory・Aural(聴覚型)
聞くことで効果的に学ぶタイプです。英語の学習では、講義を聞いたり、歌を聴いたり歌ったり、教科書の音声を繰り返し聞くことが効果的です。
▼Reading・Writing(読み書き型)
読んだり書いたりすることで効果的に学ぶタイプです。英語学習では、教科書をしっかりと読んだり、ノートを取ったりすることが効果的です。
▼Kinesthietic(運動感覚型)
体を動かしたり、実践的な経験を通じて学ぶタイプです。英語学習では、ボディーランゲージを使いながら学んだり、実際の状況で英語を使用したりすることが効果的です。
◆VARKのメリット
▼自己理解の向上
VARKは、学習者が自分の学習スタイルを理解することを手助けします。
下記サイトで質問に答えることで、自分がどのタイプなのかを知ることができます。
自分のタイプを知ることで、自分にあった学習方法を考えるきっかけを得ることができます。
インターネットで簡単に、日本語ででもできますので、授業で生徒と一緒に取り組んで見ることもよいかもしれません。
▼指導方法の改善
VARKのモデルを使用することで、生徒にあった会った学習方法を実施することができます。
一斉授業が多い場面では「これが合っている」という方法をとることは難しいかもしれませんが、授業内容を考えるヒントになるかもしれません。
▼学習環境の最適化
自分にあった学習スタイルをしることで、生徒は自分にあった学習スタイルを用意することが可能です。
例えば、家庭学習の際に、「ノートに書く」ことが有効なのか、「たくさん音読する」ことが有効なのか、自分で判断することができます。
◆VARKの課題
▼科学的根拠の不足
学習スタイルに基づいた教育方法が学習効果を高めるという明確な科学的根拠は乏しいそされています。VARKを使用した「個人の好み」と、「実際の学習効果」は必ずしも一致しないという研究結果もあります。
また、近年では個人に特定の学習スタイルが存在し、それに合わせた教育方法が効果的であるという考えについても、科学的な根拠が乏しいとされています。
▼柔軟なアプローチの重要性
学習者に合ったスタイルがあったとしても、そのスタイルだけに固執してはいけません。本人のスタイルはもちろん、学習内容や状況に応じて、適切な学習方法を選択することが求められます。
したがって、結局は「これでOK」という方法はなく、常にどんな方法が最適かを考え、アレンジし続けなくてはいけないということです。
◆まとめ
今回は、学習者のスタイルを把握するための「VARK」についてまとめました。
完璧なモデルであるとは言えないかもしれませんが、大雑把に学習者のスタイルを把握したり、自分の授業内容を考えたりする手助けをしてくれるものではないかと思います。
授業に限らず、生徒からは、「自分にあう学習方法がわかりません」と質問を受けることがあります。
そういった質問に対して、自分の経験則で適当に答えるのではなく、こういった分類があることを伝えることで、より生徒のモチベーションを高めることに繋がる可能性も考えられます。
このモデルを鵜呑みにすることなく、しかしながら、時には頼りながら、うまくバランスを取りながら柔軟に活用していくよいかもしれません。