小4のTikTok
子どもたちは元気である。
当然である。
だから店で他の客がいない時などは、
店内で暴れ、いや動き回る。
1ヶ月ほど前のある日、小4の女の子、コオちゃんが私にダンスを教えてくれた。
「おっちゃんもやりぃ! 教えたるから」
しぶしぶ、でもないが教わりながらダンスする。
もちろん踊れるわけがなくブサイクだ。
先日、そのコオちゃんの同級生3人が店にやって来た。
「おっちゃん、TikTok見たでえ」
「TikTok? 店のか?」
「ちゃうちゃう、ダンスやダンス!」
「ダンス? 何やそれ?」
「コオちゃんとダンスしたやろ?」
「おお、したした」
「それや」
「でもTikTokって何や?」
「そやから、コオちゃんがTikTokに上げてるねん」
「うそ! あいつ録画しとったんか!」
「えっ? 知らんかったん?」
「知らんわぁ。勝手に上げよったな」
「おっちゃん、そやけど心配いらんて。友だちしか見られへんから」
「ほんまか。それやったらええわ」
そしたら別の子が、
「ちゃうで。私見られたもん。友だちだけ設定ちゃうで」
「マジか?」
「おっちゃん、世界中で見られるわ」
「世界中って。まあええわ」
「おっちゃん、ええやん。これ見て店にくる人おるかもよ」
おるかい!
こんな子どもたちが増えたら、
世界から戦争なんて無くなるのになあって思った。
(らおばん)
いいなと思ったら応援しよう!
ここまでお読み頂きありがとうございます。
頂いたサポートはお店の運営費として大切に使わせて頂きます。