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給水所と化している古本喫茶

錦浦小学校の通学路にあるシェア本棚明石。
午後2時過ぎには低学年が下校する。
「おっちゃん、水ちょうだい!」
これがシェア本棚明石の夏の光景だ。

午後3時過ぎには高学年が下校する。
「おっちゃん、水!」
「水?」
「そう、水!」
「水!いう奴にはやらん。お水ちょうだいって言え!」
「お水ちょうだい」
「はいよ。あと、帰る時は、ありがとうって言うてから帰るんやぞ」

午後5時過ぎには学童帰りがやってくる。
「おっちゃん、今日も暑かったわ。お水ちょうだい」

彼らはお水を飲みながら、私と話しをするか、
好きな本を眺めるか、設置している”なんか書いてって帳”に絵を書いて帰る。

多い時は20人はやって来る。
1日の来客数23人中20人はお水を飲みにくるだけの小学生。
売上は23人中3人の1000円。
来客数で割ると、客単価は40円。

こりゃ、古本喫茶じゃなく給水所やな。
そう言えば、こないだ常連の小学生が言ってたな。
「おっちゃん、この店、かき氷屋って言われてたけど、
最近は、水屋って言われてるで!」

暑い夏が終わろうとしている。

(らおばん)

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古本喫茶店主らおばん
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