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常連小学生に心配かけてます

常連小学3年生のマイちゃん。
先日、お母さんと幼稚園児の妹プーちゃんを連れてやってきた。
月に1回は3人でやって来てくれる。
マイちゃんは1人または友だちと一緒に月に何回か来てくれる。

「おっちゃん、まだ赤字なん?」
うぐぐ、マイちゃんは毎回聞いてくる。
以前、なんかの会話の弾みで赤字の話をしちゃったんだよね。
赤字って何? って聞かれて説明もした。
「そうやなあ。まだ赤字やなあ」
お母さんが笑っている。

マイちゃんが厨房を覗く。
壁に貼り付けてある以前のメニューを見つけ、
いろいろ聞いてくる。
「おっちゃん、チーポテって何?」
「そういうのを作ってたんやで」
「へえ、大きさどんくらい?」
「こんくらいかなあ」

「おっちゃん、バナナチップチョコ10円って何?」
「ああ、昔作ってたやつやなあ」
「へえ、10円って安すぎちゃうん?」
「そうやなあ。売れれば売れるほど赤字やなあ」
「なんでそんなことするん?」
「なんでやろなあ」
「そんなことするから赤字になるねんで」
「そうやなあ」
「あかんで」

それからたくさん注文してくれた。
いつもやけど。

心配してくれてお母さん連れて来てくれてんねんやろか?
心配してくれてたくさん注文してくれてんねんやろか?
多分、そうやろなあ。
がんばらななあ。

こんな子どもたちが増えたら、
世界から戦争なんて無くなるのになあって思った。

(らおばん)

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古本喫茶店主らおばん
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