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舞台作品の感想

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演劇だけでなく、お笑いライブの感想など
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記事一覧

ダウ90000『旅館じゃないんだからさ』と一緒に聴きたいBase Ball Bearプレイリスト

ダウ90000 第6回演劇公演「旅館じゃないんだからさ」 を配信で観た。2021年に初演され、ダウの…

月の人
2週間前
11

ラブレターズ、愛は光/『キングオブコント2024』

キングオブコント2024、優勝となったラブレターズのネタは素晴らしかった。バリカンのジュビロ…

月の人
1か月前
21

だとしたらどう生きるか/松尾スズキ『ふくすけ2024ー歌舞伎町黙示録ー』

松尾スズキが1991年に書いた演劇作品の4度目の再演。台本ごと書き直しての上演は初演以来初め…

月の人
3か月前
9

街裏ぴんく/虚構の身体性

街裏ぴんくがR-1グランプリを獲ったという嘘のような本当の報せにとてつもなく心が踊った。そ…

月の人
8か月前
12

そこにないものを探す~男性ブランコ「嗚呼、けろけろ」/「マヂカルラブリーno寄席」

男性ブランコが国立科学博物館を会場にして繰り広げたコントライブ「嗚呼、けろけろ」を観た。…

月の人
10か月前
6

令和ロマン、爆発の夜を終え

あれはそう、とても暑かった日。三密回避でステイホームな日々が続いたコロナ初年、夏にオープ…

月の人
11か月前
35

対象喪失と思い出の瞬き/ダウ90000『また点滅に戻るだけ』

ダウ90000の第5回演劇公演『また点滅に戻るだけ』を配信で観た。とてつもない面白さである。ネタとしてダウを消費したり、穿った目線で見ている方々こそ見てもらいたい。まさに現時点での正当なる集大成と言うべき作品で、伏線や構成などはさておき"シンプルに面白すぎる"という凄さがある。 所沢のゲームセンターを舞台で数年ぶりに偶然集まった旧友たちが思い出話を咲かせる陰に、あるプリクラの流出事件の話が通奏する。そしてその話が前景化すると徐々に登場人物の関係性に変化が生じる、という簡素な

男性ブランコ『やってみたいことがあるのだけれど』とスピッツ『ひみつスタジオ』

男性ブランコのコントライブ『やってみたいことがあるのだけれど』を配信で観た。繊細な詩情に…

月の人
1年前
20

ロロ『BGM』とスカート × 街裏ぴんく『VALETUDO QUATRO』

ステージというのは、可能性が溢れ続ける空間だ。こんなことも見せれるのか、こんな宇宙も広げ…

月の人
1年前
10

小林賢太郎『回廊』/繰り返せど繰り返す繰り返し

2020年にステージパフォーマーとして引退して以降、作・演出としても劇場での新作公演を行って…

月の人
1年前
23

令和ロマンとウエストランド、反芻に耐える疾走感

M-1ファイナリストと敗者復活戦進出者が全国をサーキットする『M-1ツアースペシャル』。毎年恒…

月の人
1年前
32

12月に観たお笑いライブ(よしもと有楽町シアター/ワラムゲ!/THE大喜利/ナゴッパチ/名…

今月は東京に講習会で行ったので、色んな劇場を回りました。M-1に特化してお笑いを語るのもま…

月の人
1年前
9

最近配信で観たお笑い(浦井が一人と「話」が三つ/ダウ90000ドキュメンタリー「耳をか…

11.19 浦井が一人と「話」が三つ(アーカイブ11.26まで) 昨年に続いて行われた、男性ブランコ…

月の人
2年前
19

わからなさの濃度~岩松了「クランク・イン!」@ウインクあいち

2022年11月19日、夜公演にてM&Oplaysプロデュース「クランク・イン!」を観劇。岩松了が作・演出を担当した演劇作品で出演は眞島秀和、吉高由里子、伊勢志摩、富山えり子、石橋穂乃香、秋山菜津子。 あらすじだけ観ると2時間ドラマの題材にでもありそうなサスペンスミステリーといった趣。しかし世間から隔離された撮影地というシチュエーション、それぞれが隣接して宿泊しているという登場人物の距離感、そしてそれぞれの部屋の中の様子が同時進行で観客から見えるという演劇ならではの見え方に