[補足]バガヴァッドギーター②~知識~

正論を語り、涙を流して動けなくなったアルジュナに対して、
クリシュナがいよいよ教えを始める章です。

まず、「クリシュナの微笑み」に関して。
↓バガヴァッドギーター2章10節
「両軍の真ん中で座り込んでしまった彼に向かって、フリシーケーシャ(クリシュナ)はまるで微笑みかけるかのようにこのような言葉をかけました」

シャンカラバーシャ(解説)はクリシュナの教えが始まる2章11節から始まるので、この微笑みに関しては自由に想像して楽しんでいい範囲かと思います。

クリシュナは人生の一番の目的である「アルジュナに教えを説く」ことを始めるタイミングがやってきたので微笑んだ。

「ここから教えを始めるよ」という意味を込めて、アルジュナの肩越しに、私達に微笑みかけている。

そんな風に解釈されています。


そして2章11節。
「あなたは悲しまれるべきでないものを悲しんでいる。知恵に満ちた言葉を話しているようだが。知識を得た者というのは生きている者にも、死んだ者にも悲しまない」
この言葉から教えがスタートです。

こんな風に言われたアルジュナは「え?」ってなって涙が止まったかもしれませんね。
まずは軽くショックを与えて今から始まる教えに耳を傾けさせたのではないでしょうか。
雑な言い方をすると、
「なんで悲しんでるの? ごちゃごちゃ言っているけど、お前馬鹿か?」ですからね。


そしてギーターが始まります。

この翻訳を書くことはかなり抵抗がありました。
日本語にしてしまうと、サンスクリット語の原文で言いたいことが多少なりとも意味が曲がってしまうから。
そして、まだ勉強中の私がこれを書いていいんだろうかと。

なのでこれを読んでいる方に忠告しておきます。

『これを読んだだけでギーターの教えをマスターしたと思わないでください』

「読む」ことと、「理解する」ことと、「自分の見え方として定着する」ことはそれぞれ別です。

マハーバーラタを書くにあたってギーターは不可欠なので書いていますが、正しく理解し、自分の見え方として定着する為には、先生の元で習ってください。独学で理解を深めることは危険ですらあります。

よろしくお願いします。

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マハーバーラタの第6章 戦争を前に思いやりの気持ちに圧倒されてしまったアルジュナ。 クリシュナによる教えバガヴァッドギーターによって 知識…

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