「今この瞬間も最新の過去」デミセクシャル、フォークナー、そしてハイデガーの世界を感じる
このNOTEで昨日、「春風」さんが「デミセクシャルという概念を知って」というタイトルの記事を見つけました。
デミセクシャル(demisexual)
「強い愛情や友情を持った相手だけにごく稀に
性的な欲求を抱くこともあるセクシャリティ」
なんでも、相手と深く信頼関係が築けたときに初めて恋愛感情が芽生えるという性のあり方のひとつらしい。「へぇ、そんな言葉、考え方があるんだ!」と、思わず新鮮な気持ちになりました。
デミセクシャルは単なる「恋愛観の一つ」というより、誰かと関係を深めていくことの大切さを教えてくれるようにも思えます。例えば、多くの人が第一印象や外見だけで恋愛対象を決めたりしますが、デミセクシャルの人はそうではなく、「相手の内面や信頼関係」を大切にします。
もしかすると、私たちが普段から自然にしている「じっくりと相手を知りたい」という感情も、デミセクシャル的な側面なのかもしれませんね。この考え方を知るだけでも、なんだか自分が少し賢くなった気がします。
本を買っても読まない?それでも「賢くなる」気持ち
新しい言葉や概念に触れると、自分の中で視野が広がる感覚がありませんか?私は本を買って机に置いておくだけで、なんだか「知識が増えた気分」、「賢くなった気分」になります。読み切れず積んである本でさえ、手に取ればすぐに新しい知識が得られる「可能性のかたまり」に感じられるのです。この、ふわっとした満足感もまた、知識や世界に対する小さな憧れが生み出しているのかもしれません。
「現在は最新の過去」という言葉がふと心に残る
今から約1年前にことです。「現在は最新の過去」だよね、そう言えるんじゃない?と友人がぽつりと言ったことを思い出しました。「なるほど、なんだか深いな」と感じつつも、どこか哲学的な響きに少し戸惑ったのも事実です。しかし、この言葉の意味をじっくり考えてみると、今の瞬間もすぐに過去になっていくという「時間の流れ」が見えてきます。
フォークナーが語った「過去は死んでいない」
この言葉で思い出したのが、アメリカの作家ウィリアム・フォークナーの「過去は死んでいない。過去はまだ過ぎ去っていない("The past is never dead. It's not even past.")」という一節です。フォークナーは、小説『八月の光』でこの言葉を使い、過去の出来事がいまだに現在に影響を与えていることを表現しました。過去の記憶や出来事が、私たちの心や社会に深く刻み込まれているということ。それは私たち一人ひとりにも当てはまることなのかもしれません。
ハイデガーの「現存在」と時間の流れ
さらに、この「過去と現在のつながり」というテーマは、ドイツの哲学者ハイデガーの「現存在(Dasein)」にも通じるものがあります。ハイデガーは「人間は過去・現在・未来を一緒に生きている」と考えました。過去の経験や未来への不安を背負いながら、私たちは絶えず「今」を生きています。時間は流れ続け、今この瞬間もまた「最新の過去」へと移り変わっていく…。こう考えると、時間がとても儚く、同時に貴重に感じられます。
結びに
こうしてデミセクシャルという概念から始まり、フォークナーやハイデガーの思想にたどり着いた今回の話。過去、現在、未来が絶え間なくつながっていることを意識すると、日々の一瞬一瞬がより大切に感じられます。ふと気づく哲学的な視点が、日常をちょっとだけ豊かにしてくれるかもしれませんね。
現在人生の断捨離中!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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