Shige

いろんな言葉があります。誰かに投げかける言葉、大事にしまっておきたい言葉、自分から外に出ようとする言葉。ここにあるのは伝える言葉かもしれません。伝えない言葉かもしれません。それでもとにかく、書いていきます。

Shige

いろんな言葉があります。誰かに投げかける言葉、大事にしまっておきたい言葉、自分から外に出ようとする言葉。ここにあるのは伝える言葉かもしれません。伝えない言葉かもしれません。それでもとにかく、書いていきます。

最近の記事

20240914

気がつけば もういいやと さじを投げたくなるような みんなのことを 裏切っているような キュルキュルキュル 新たに生まれる心の房 一寸の光も届かぬ闇のなか キュルキュルキュル わくわくと小さな血泡をたてなから 無邪気に他の房を押しやりながら 留められない そうかこれが怖れ 唯一の鍵は自他をない混ぜていくこと 極がとなりの銀河系にたどり着くまで

    • 20240820

      この牛丼 確か昨日も食べたよな ただ 倦怠感と揺れる頭が 海の向こうで過ごした夏を ずるずるこちらに引きずってくる

      • 20231217

        痛いところを突かれた君が ニヒル味のその飴玉を 口の中で慌てて転がす 漏れて出るのは無用の暴力 飴の甘みに囚われて 期限切れでも舐めまわす 飽きが来るのはいつの日か

        • 詩を詠むことについて

          ふとした頃から、詩というものに漠然とした憧れがあったように思う。詩集を買っては少し読み、そのまま大事に本棚にしまってみたり。ときにそのいくつかを、じっくり紙に写してみたり。のめり込むような情熱はないものの、どこか特別な視線を注いできた。 何年か前にある本を読み(いつどこで読んだかはなぜか思い出せない)、詩には〈人に読んでもらう詩〉と〈自分だけのために詠む詩〉があることを知った。詩というのはもっぱら「詩人」という職業の人が書いて、人目の触れるところに公表するものと漠然と考えて

          20231126

          あのまちでくらしていくには なにで身銭をかせごうか とかそんなこと ホントはむこうで決めなよね 特急電車に乗ろうとするから 券売機前で押し問答 そこまでゆっくり歩いていけば 気づいたころには答えは手の中 この国は、時間をいささか買い過ぎたんだ

          20220505

          しんしんと 音も立てずに 沈み込みゆくこの身体 もがき抜け出すか 静かに身体を委ねるか どんな意志も役には立たず 飲み込まれていくその一瞬一瞬を 只々 目の当たりにするのみ

          20220504

          さあ寝るか と 床につくとき 腹が減った と 君はトーストを焼いたね 座ってバターを塗る君を 横になって眺めていると 大きな悲しみが とつぜん僕をおそったんだ

          20220308

          誰もこんなことは望んでないのに、目の前の事はどんどん在らぬ方向に転がっていく。 互いにそれが本望でないことはとっくに気付いていても、互いにどうしようも無く傷つき、互いのあまりの健気さをどうしようも無く憐れむのだ。 むしろ全て理解りきっているからこそ、こんなにも悲しいのだ。

          20220308

          我が血の色を思い書く

          一度はなりたい正社員、と思ったら、医者から適応障害と言われながら、イエスと言ったは自分だしとか、必要としてくれるからとか、何かしら学びもあるしとか、あれやこれやで本日も職場に赴く。仕事中もずっと胸がざわつきながら、ため息つけばとうと夜。 宇多田ヒカルのPINK BLOODって曲のタイトルがずっとピンときてなかったんです。 けども今日、仕事帰りに聴きながらとぼとぼ歩いてたら、PINK BLOODやわ。とふと思ったんよ。 自分にもみんなと同じ赤い血が流れてると思ってみんなと

          我が血の色を思い書く

          20220116

          きっとあの子が困るから 後ろ髪を離してくれない 数多の手 ふと下向けば 右手が握るはその毛先 ひと思いに 離してみるか ひと指 ひと指 開いてみるか 逡巡するうち がんじがらめ 足元もつれて 引きちぎる あいたた あいた その血は何色?

          20220116

          20211229

          一年っていうのがどれだけ意味のある切れ目なのかはわからないけれど こうして誰かに思いを馳せようとするきっかけになるのはいいところかもしれない 心置きなく集うのが難しい今、招待状を送ればまたみんなで会えるかな そんなわけでご招待! うだるような暑さの昼下がり 目指すは光と水がきれいなところ 空腹感とけだるさを引きずって 額を拭いながらたどり着く 思わず呼吸が深くなる そんな場所 橋の下で朝を迎えるあの人や やっとこさ鏡を覗き込んだあの子 そこのあなたも さ

          20211229

          20211011

          炎天下 タンクトップ姿で タッパーの中身を 箸でかっこむ あのおじさん

          20210725

          おはよう世界 気づけば隣に座ってた君 カメラを向ければほほえみ ふとしたとき 窓の外を見る その横顔 静かでも遠くて 明日がないと思って生きる 明日も生きられるようにする この2つのバランスがむつかしい 幼少期 傷付き 我を忘れ 怒りに溺れ 自分を隠すのに必死で でも外の世界は見たくて のど元過ぎれば 熱さ忘れ 今となっては 生きやすく 体も軽く 深く呼吸、して 隣を見ると 寝てる君 今もなお もがいてる君 手を伸ばすも 触れられず 隣にいるのに こんなにも遠くに

          20210725

          20210512

          バスロータリーの真ん中で 線香の横に 添えられた吸いがら一本 独りで生きるって なんと難しいことか

          20210504

          「着いたよ」 「すみません、先輩たち、話し合わなきゃいけないことがあったのに。僕の話ばっかりで」 「大丈夫だよ。それと、一つ言っておくね。迷うんじゃねえよ。謝るんじゃねえよ。 私たちは頑張ってる子に対して力を注ぐのは全く厭わない。 その分、本気で突っ走ってくれ。 お前、言っておくけど、すっげえぞ!」

          a hypothetic journey

          一枚の絵があった もうやるっきゃねえんだよ お前もわかってるだろ このままじゃあ きっと ここの輪廻も閉じちまう 隙を見せれば ほらごらん もうあと一歩だったのに すり抜ける風 その切れ味に惑う 怠惰で張りつめた部屋のなか かさりと触れ合う 無骨な手 やわらかな西日 これは所有されるのを拒む絵

          a hypothetic journey