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ひきこもれ~読書記録122~
元は、吉本隆明氏が2002年、77歳の時に執筆したものを、斉藤孝先生らが再編集したものである。
かつての日本では「職人気質」が重要視されており、その人の個性なども大事にされていたのに、何故か、この頃の日本ではコミュニケーション能力の高いことが良しとされる。
単純に「1人は良くない」と言っていいものなのか?
吉本隆明氏の軽快な語り調の文章に引き込まれていく。
現代ではSNSの普及により、まとまった時間を取れない。斉藤先生の言う通りである。
先ほども、大好きな麻見和史先生が仕事をしながらツイートをされていた。
19時になってしまいました。作業を急がないと。
— 麻見和史@〈警視庁公安分析班〉シリーズ (@asamikazushi) June 23, 2022
昭和の頃の作家なら、電話は固定電話のみ。気晴らしも風呂くらい。
今の作家は誘惑が多く、大変だなと思う。
【重版出来!】
— 知念実希人 小説家・医師 (@MIKITO_777) June 3, 2022
先週発売の『死神と天使の円舞曲』にまた重版はかかりました。
これで3刷となります。
お買い上げくださった皆様、展開して下さった書店員の皆様、本当にありがとうございます!
週末の読書にいかがでしょう?
よろしければ帰りにでも書店に寄ってみて下さいね♪ pic.twitter.com/yfaPtq3ieu
7年ぶりって。。。
Twitterばかりしてないで、本業してください、とファンとしては言いたくなる。
だが、麻見先生も、知念ちゃんも、時代的に観ると、パソコンでの執筆。
原稿用紙と違い、腱鞘炎にはならないし、直しは楽であるが、詰まった時に、ついついTwitterなんぞを覗いてしまう誘惑はあるだろうな、と可哀そうにもなる。
そういう点が、大正生まれの吉本隆明氏とは違うのだろうが。
昔は「ただの変わった人」で通ったものが、今は「発達霜害」だの「HSP」だの大袈裟すぎる。
私も吉本隆明氏と同じように、独りが好きな引きこもり症なのだ。
学校や会社に迷惑を掛けなければいい。そんなもんだった。
誰だって
「ああ、今日、めんどくさいニャ。仕事行きたくないニャ」
なんて日はある。
私が若い頃は「学校は自主休講」「会社は親せきが死んだ」で休む。
で、又、元気になって。なんて人も多かった。
今は、そんな鬱気味になったら精神科やらカウンセラーに行くとか。
大袈裟だなあ、と思う。
四季、天気と同じ。人間だって波がある。
だいたい、何故、1人がダメなんだろうか?
かなり前に、「大学のトイレで食事をする」という話を知った。
なんでも、自分がランチを食べる人もいない人間と思われたくないとか。
お一人様ランチ。最高やんか。などと言う私がおかしいのだろう。多分。
「ひきこもれ」という一見、乱暴に思えるタイトルも、「1人でいることは悪い面だけではない。じっくり考える機会」という著者の想いが込められている。
やがて、時は来るのだ。