蒔田城城主の菩提寺 横浜市南区 曹洞宗・龍翔山勝国寺 私の百寺巡礼74
ここの寺に行ったのは本当に偶然であった。蒔田にある無量寺から西森稲荷に行こうと自転車を走らせており、遠回りをしてしまったのだった。
伺った日、広い境内では沢山の檀家さんが庭の手入れをされていた。
桜の樹、藤棚、その他。
冬に訪れたのは実に勿体ないと思うほどの植木達であった。
しかも丁寧に手入れされていた。
檀家さんらの菩提寺を想う心が垣間見えるようであった。
さて、このお寺。以前あった蒔田城の下にある。今は蒔田城は青山学院付属小学校の土地にあるのだが。
蒔田城は世田谷城主・吉良成高の子で、北条氏綱の娘婿である吉良頼康の居城です。一般に頼康の築城とされていますが確証はない。頼康は「蒔田殿」と呼ばれ、北条氏が吉良氏を重要視していたことが窺える。1590年(天正18年)に北条氏が滅亡すると吉良氏も所領を失い、廃城となった。当主・吉良氏朝は旧領である世田谷の実相院に篭居しますが、氏朝の子の頼久は徳川家康に仕え、姓を蒔田に改めた。
この城跡の東南麓にある龍祥山勝國寺は吉良氏の菩提寺とされ、4基の五輪塔が「吉良家の供養塔」として横浜市地域史跡に登録されている。
ということで、かなりの歴史ある趣のある寺なのだ。
境内には豊川稲荷も祀られている。
蒔田地域は、お稲荷様を大切にするのだろうか。すぐ近くの西森稲荷神社もそうであるし、五穀豊穣を願う精神がある。
そして、神仏習合として面白いのだが、豊川稲荷の前で般若心経を唱えるのだ。
可愛らしい数々。
桜の季節が素晴らしいので、その時にきてください、と多くの檀家さんに言われた。本当に親切な方々だった。
山羊を飼っている。まいちゃん。
御朱印には、しっかりと山羊のまいちゃんのハンコが。
春に桜を観に行く場所が又増えてしまった。
曹洞宗龍翔山勝国寺
横浜市南区蒔田町932
横浜市営地下鉄蒔田駅より徒歩5分