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九時間、舞台上で生きてみませんか?

シェイクスピアの作品には、トンデモなくスケールの大きな作品がある。それが、『ヘンリー六世 三部作』だ。シェイクスピア好きなら、一度は聞いたことのある伝説の作品。数々のプロダクションが、この名作に挑んできた。シェイクスピアシアターの俳優座劇場での日本初の通し上演。蜷川幸雄さんのさいたま芸術劇場での絵巻物のような華やかな狂乱。新国立劇場で鵜山仁さんが演出された「大きな物語」への跳躍の舞台。

滅多にお目にかかれない、この壮大な歴史劇は、本当に凄まじいまでに濃密でオモシロい。

この長大な作品に、僕たちカクシンハンは、シアター風姿花伝のプロミシングカンパニーに選んでいただいた、2016年5月、ロングラン公演で挑んだ。それはこの『ヘンリー六世 三部作』に、その連作でもあるシェイクスピア屈指の悪党・怪物『リチャード三世』をくっつけて "ROSE WARS" =「薔薇戦争」として通し上演を行うという、さらなる挑戦だった。

『ヘンリー六世』を大胆にカットしてPOCKET公演として上演し、リチャード三世はフルスケールで上演。休憩時間も含めると、七時間もの超大作!

俳優も挑戦だが、観客もまた挑戦となった。42.195kmのフルマラソン、いや100kmウルトラマラソンに出場するようなもの。一日通し券でご覧になったお客様もたくさんおられ、会場は賑わった。『リチャード三世』のロングラン公演と合わせて、なんと一ヶ月でのべ2700人のお客様が来てくださった!

コレガ、キョウレツニ、オモシロかった。

イギリスの「薔薇戦争」。劇作家シェイクスピアが描く渾身の大河ドラマ。六十年分の歴史を一日で一気に駆け抜ける。その破格のオモシロさが、身体の奥底にある、人間の本能の部分に刻み込まれた。

全てを駆け抜ける一体感。高揚感。人間を巨視的なスケールで観察することで浮かび上がる、生と死の間にある、愛、憎しみ、信頼、裏切り、成長、栄光、嫉妬、挫折、過ち、残虐さ、復讐、思いやり・・・。数えきれないほどの人間の美醜入り混じる感情が、駆け巡る。

演劇だからこその凝縮した歴史劇。
それを、観客のみなさまと、演者たちと、スタッフで、駆け抜けた一体感。
忘れられないものになった。

僕たちカクシンハンは、ここ数年でハムレット、マクベス、冬物語、ヴェニスの商人、ロミオとジュリエット、夏の夜の夢・・・たくさんの旅をしてきた。

そして、この夏に、平成の次の新たな時代の幕開けに、あの長大な、あのトンデモナイ、シェイクスピアの作品 "ROSE WARS" に、新たな気持ちで挑んでみようと決意した。そう考えて、虎視眈々と準備をしてきた。

夏は、まだ先だ。でも、僕の心は、「薔薇戦争」のことで、もう燃えている。

ここまで書いて、僕の燃える心は、ハッとする。もしもこの文章を、俳優が見ていたら・・・と、立ち止まる。

俳優のみなさん、この舞台に一緒に挑戦しませんか?
九時間、舞台上で生きてみませんか?

俳優として一生に一度あるかないかの巨大な挑戦。
是非、一緒に駆け抜けませんか?

シェイクスピアという過去を生きながら、僕らの未来を作りたい。僕らカクシンハンは、その一点で突っ走っています。わからないことがあれば、何でも伝えていきます。「シェイクスピア知らない!」という人の感性は、創作においてカンパニーに大きな気づきをもたらせてくれます。もちろん、シェイクスピアに飢えている俳優、挑戦に飢えている俳優との出会いも大歓迎です。

シェイクスピアはオモシロいです。
ご応募をお待ちしております。

【カクシンハン第十三回ロングラン公演「薔薇戦争」出演者募集オーディション!】
劇場入り期間:2019年7月22日(月)~8月12日(月)
作:シェイクスピア
演出:木村龍之介
出演:河内大和、真以美、岩崎MARK雄大 ほか

※小屋入り(舞台稽古、ゲネプロ)は7月22日(月)から
※全25ステージを予定

会場:シアター風姿花伝

本作品で中心的な役を担う俳優を募集します。
シェイクスピアに挑戦したいという、熱意ある俳優からのご応募お待ちしております! 

【応募締切:1月31日(木) 必着】

応募の詳細はこちらとなります。
カクシンハンNEWS

【メール応募先】
audition2019@kakushinhan.org
件名に
〈『薔薇戦争』オーディション係〉
と明記ください。

【郵送応募先】
〒211-0025
神奈川県川崎市中原区木月1丁目32−3
内田マンション 2F
(株)トゥービー カクシンハン「薔薇戦争」 オーディション係


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