#322 日本は2006年まで戦争中だった?
1945年の戦争以降、日本は78年間戦争を行っていない・・・はずなのだが、実は日本はある国と2006年まで戦争状態だった。
相手国は「モンテネグロ公国」というヨーロッパのバルカン半島にあった小国だ。
もちろん直接の戦火は交えていないもの、日本はモンテネグロ公国と約100年間戦争状態になっていた。
日本とモンテネグロ公国との戦争が始まったのは1905年。
そう、「日露戦争」の時である。
当時、モンテネグロ公国はロシアの統治下にあり、日本へ宣戦布告を行った。
しかし、遠く離れたヨーロッパのモンテネグロ公国は直接は戦争に参加しなかった。
満州に義勇兵を送ったものの、日本軍との直接の戦闘は行われなかったようだ。
そのため、日露戦争の講和条約であるポーツマス条約にモンテネグロ公国は招待されず、戦争状態は継続されることになる。
日本もロシアと講和条約を結んだことで、ロシアの統治下の小国であるモンテネグロ公国のことは忘れていたのだろう。
さらに、モンテネグロ公国は1918年に隣国のセルビアと合併して「セルビア・モンテネグロ」となったため、モンテネグロ公国は消失。
相手国がなくなったものの、正式な講和条約を結んでいなかったため、存在していない国と戦争状態が続いているという状態になっていた。
そんな戦争状態に終止符が打たれたのが2006年。
「セルビア・モンテネグロ」から「モンテネグロ共和国」が独立宣言をした際に、日本は国家の承認を行った。
その流れの中で、政府は「モンテネグロが日本に宣戦布告した根拠があるとは承知していない」と公表。
その後正式に終戦の取り決めがなされたかは公表されていないが、これ以降、日本とモンテネグロ公国との戦争状態は終わったことにされている。
半分ジョークのような日本の戦争状態だが、国際法や戦争とは何かを考えるきっかけになるエピソードである。
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【参考】
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