#379 オーストラリアの地名にはなぜ「グレート」がつく?
オーストラリアにまつわる地名には「グレート」がつくものが多い。
教科書や地図帳に乗っているものだけでも、
グレートバリアリーフ(世界一のサンゴ礁)
グレートディバイディング山脈
グレートアーテジアン盆地(大鑽井盆地)
グレートオーストラリア湾
グレートビクトリア砂漠
など、めぼしい地形にはすべて「グレート」がついていると言っても過言ではない。
この「グレート」という地名には、オーストラリアの歴史が関係している。
オーストラリアは、国旗のデザインからも分かる通り、イギリスの植民地だった歴史がある。
そのため、オーストラリアの主だった地名はイギリス人がつけたものが多い。
イギリスはヨーロッパにある島国だ。
島国の中ではある程度の大きさはあるが、オーストラリアと比べれば小さな国である。
そんなイギリス人にとって、オーストラリアに広がる広大な地形は、文字通り「大きな」ものに見えたのだろう。
そのため、さまざまな地形に「大きな」という意味の「グレート」がついている。
ちなみに、「オーストラリア」の由来は、ラテン語の「テラ・アウストラリス・インコグニタ(未知の南方大陸)」に由来している。
つまり、「南方の」という意味がある。
実はこれ、「アウストラロピテクス」の「アウスト」の部分と語源は同じ。
「アウストラロピテクス」は「南方の猿人」という意味である。
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