#264 日本で自給できる「白いダイヤ」とは?

石油・石炭・鉄鉱石など、日本は多くの資源を輸入に依存している。
しかし、日本が世界の生産量第6位(2021年)となっている資源がある。
「白いダイヤ」とも呼ばれる石灰石である。

日本では現在、約250の石灰石鉱山が稼働しており、年間約1億7千万トンが生産されている。日本は石灰石を100%自給しており、生産量の半分は海外に輸出するほどである。

石灰石は、その半分がセメントの原料として使われるほか、コンクリートや道路をつくる際にも利用されている。
また、石灰石はアルカリ性でPHの調整をする機能があり、主成分がカルシウムのため栄養源ともなる。そのため、パン、漬物、ビスケット、など幅広い食材や、家畜の飼料としても利用されている。

日本の石灰鉱山の多くは露天掘りを行っている。
露天掘りと言うと、オーストラリアやブラジルなどで石炭や鉄鉱石を採掘している印象があるため、日本とは無縁のものかと思いがちだ。

しかし、日本でも石灰石については大規模な露天掘りが行われている。
「八戸キャニオン」とよばれる「八戸石灰鉱山」は、地面を数百メートルも掘り下げており、最深部は海抜170mにもなっているという。
日本の地上で一番低い場所で、「日本一空から遠い場所」とも言われている。

こちらは八戸鉱山の展望台から露天掘りの穴を見渡したストリートビューだ。一見日本とは思えないほど広大な穴が広がっている。

石灰石だけを見れば、日本は実は資源大国だった。

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【参考】


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