お母さんのご飯
大学生の頃までは外食が大好きだった。
正直家のご飯は飽きてしまったし、外食の方が味が濃くて満足感がある。
色々なラーメン屋を巡り歩いたり、サイゼリアに通い詰めたり、時には高いお食事もしてみたり。
お金がかかると言う点ではネックだが、非常に高い満足感を得られるので、大学生活は週7で外食だった。
だが今は違う。
家庭料理の素朴な感じがたまらない。
うちは朝食、昼食は各自用意で、夕食は母が作ってくれるシステムになっている。
ダイエット中なので自分で夕食を用意するも、みんなの食卓に並ぶご飯を見て、
「これ少しちょうだい?」
の回数が非常に増えた。
私が食べたことで、家族の分のご飯が少し減る。
最近の食卓で言うと、ピーマンの肉詰めや茶碗蒸し、マカロニサラダや豆苗の炒め物。
質素かもしれないけど、どれも手が込んでいるし、今の私には感謝の気持ちでいっぱいになる。
◆ ◆ ◆
私は料理が苦手だ。
苦手というより、面倒臭いが圧倒的に勝つ。
レシピを見れば作れなくもないが、食材を用意する手間や調理する過程、最後に洗い物をするという流れが非常に面倒臭い。
食を親に依存している。
母は夕食の準備のために買い出しに出て、調理までしてくれて、食べるはずのない私の分まで分け与えてくれる。
25にもなった大人が情けない。
そう言われてしまったらぐうの音も出ないが、こうなったらとことん親に依存するしかない。
母の手料理は最高に美味しいし、今後も積極的につまみ食いしていきたい。
食事管理はやりつつ、夕飯をつまみ食いするだけ。
この歳になっても親はなにも言わず私の分まで用意してくれて、こんなに嬉しいことはない。
今日も母の手料理を美味しく食べる予定だ。