VR流れ藻(16):VRChat 短歌16首
横丁に人間性を投げ捨てて今夜のぼくはふかふかのフカ
はるかなる国の人来て語りだす 知ってる言葉ウンコチンチン
空間はみなに等しく開いてて話の輪には入っていけない
毎日のように一緒にだらけてて特に会話も何もしてない
とくとくとお酒をそそぐ音がする おまえ昨日も飲んでただろう
楽園(エデン)ではみんな裸で暮らしてた それはいいから服は着ようね
お砂糖だ恋だと人は騒ぐけど何してるのか誰も言わない
撫でるのは恐れ多くて後ろから猫耳をずっとつんつんしてる
膝の上にすっと滑ってくる人よきみの笑顔にぼくは勝てない
けもみみを並べてじっと聞いている よそものたちの革靴の音
「何でまだここにいるのかわからない」「人生だってそんなもんでしょ」
クソみたいなアバターを着て本物のクソになろうとして挫折する
フレンドのスケベ自撮りの流れゆく おはようございますじゃあないよ
招待を投げる決意もつかぬまま今日も君待つ 来てくれる友
麗しくアバターまとう君の言う あなたの好きなわたしは虚像
HMD外して街へ這い出せば世界はひどく輝いている