「わかりやすさの罪」
武田砂鉄さんの「わかりやすさの罪」読了。
わかりやすく提供される情報。
簡潔に要約される作品。
簡単にわかろうとすること
簡単に共感しようとすること
なんでも簡単に情報を摂取することで、自ら考えることや調べることを放棄し、自分の感情までも情報の作り手に明け渡してしまう。
わかりやすく作られた情報で「分かった気になる」ことも怖い。それ以上、知識が深まらない。
分からないことを「つまらない」と言い換えて切り捨てるのはダサい。
「分からないという経験が、分かり始めるという現象のはじまり」
分からずにもやもやはある日、別の何かに繋がって、知識は深まり、世界は広がっていく。
簡単に、大量に情報を得られる時代だからこそ、自分で思考することや湧き上がる感情を誰かに任せたくない。
与えられる情報や世間に対する違和感を、いろんな視点から考えるきっかけになる本でした。