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ぜんざいのもち、うまくない

私は福岡の太宰府小学校を卒業した。
いま放送中の「光る君へ」で、まひろが太宰府へやってきた。
今から1000年も前の話なのに、
私の中でははっきりとその土地の風景がよみがえる。

太宰府小学校の校歌は、昭和初期に校長の原田郁三が小倉師範の校歌の替え歌として作詞したものだという。歌詞に出てくる「礼儀、規律、勤労」はもともと小倉師範の校訓であったもので、それをそのまま太宰府小学校の校訓にしたのだそうだ。
小学生が歌うにしては難しい言葉ばかりで、何を言っているのか歌っているころはほとんど理解していなかった。私たちはもともと替え歌だった校歌を、またおもしろおかしく替え歌にして歌っていた(笑)。

一 千歳の後いや高く 至誠の神と世に仰ぐ菅公の徳慕いつつ
  礼儀正しく身を守り いざや学ばん諸共に
二 大廈高楼荘厳に 九州二島治めたる太宰府の跡偲びつつ
  規律整然身を保ち いざや進まん諸共に
三 雲井に高くそそり立つかまどの山を眺むれば燃ゆる希望に血は湧きて
  勤労強く身をきたい いざやはげまん 諸共に

一番の菅公とは菅原道真のこと。菅公の絵だか人形の写真だか忘れたが、
小学校のどの教室にもそれがかけられていた。
二番は大宰府政庁の建物が東西南北に規律整然と建っていたことを歌っている。
三番に出てくるかまどの山は宝満山のことで、近年では「鬼滅の刃」ブームで竈神社が観光スポットとして大きく取り上げられたりした。
ちなみに、私たちが歌っていた替え歌はこうである。

ぜんざいのもち、うまくない。🎵
元歌の千歳は「ちとせ」ではなく、「せんざい」である。
つまり1000年経っても徳が高いと歌っていたのに、
「ぜんざいのもち、うまくない」とはね(笑)。


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