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詩 『白鳥』

湖畔で聴いてた波の音

透き通る冷たい水は
陽の光をそっと丸めて

静かにわたしに
届けてくれる

木々は涼やかな空気を
抱きしめて

翡翠の静粛に
佇立していた

きらめきの揺りかごに
ねむるとき

仄かな風が
肌をかすめて

勿忘草色の夢に
ささやきかける

悠遠の白鳥を聴く
わたしの恍惚

無垢な空を
ひたすらに

泡沫の白に
のせて

溶け去ってしまいたい

愚鈍なガラス片の歪曲に
傷ついた無辺

嫋やかな琥珀たちの飛翔が
婉麗の訣別を告げていた





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