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詩 『濁』

収束しない抽象を捉えようと
模索したわたしの葛藤は
硬質な空気の重りで
活動を止めた

窮屈な波濤は
紺鼠へ変色し
渦になって滞留する

崖壁は崩れ
潮流を抑制した軛は
脆さを増す

染まり尽くした発散に
罅割れた骨を添え
不格好な汚濁を
隠せたら

鮮やかな色紙も
やがては溶かし去る

雨から花へ
仄かな
軽やかな

薫りを
欲していた






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