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死ぬ怖さと生きる苦しさ——Abema Prime 自殺ほう助回の文字起こし

2022年10月17日放送のAbema Prime”また自殺ほう助か SNSで「死にたい」どう救う?”の回にてMCを務めた、「NPO法人あなたのいばしょ」代表の大空幸星(おおぞら・こうき)さんが番組の最後に、まとめとして以下のようなお話をされていました。これがとても印象的で、苦しい人たちの気持ちを上手く代弁されていたので、当該部分を文字起こししてみることにしました。もし、著作権などの関係で問題がある、と判断された関係者の方がいらっしゃいましたら、コメントでお知らせいただけますと幸いです。

最後にまとまらないことを言って申し訳ないけれども、僕は”自殺がダメだ”という言葉は乱暴で危険だと思うんです。
死ぬ怖さと生きる苦しさが本当にせめぎあっているときに、「その悩みは持続しない」「将来は絶対また明るい未来がある」――この言葉では救われない、と僕は個人的に思いますね。
「死んでもいいけど、死んじゃダメ」というのが僕の言葉で。
安楽死の議論でもよく言われますけれども、死ぬ権利を行使しているわけじゃなくて、追い詰められたうえでの死であって、死ぬ権利の行使ではなくて生きる権利を行使できなかった結果として起こっている、と。
だからそうしたときに「死んじゃダメだ」というと、最後の手段まで奪われてる気持ちになってしまう。僕の苦しかった時を思うとなってしまうかなと思う。

死ぬ怖さと生きる苦しさ。両価性とはよく言いますけど、あの相反する気持ちを本当に、よく言語化してくださったという想いでいっぱいです。
このように言語化してもらうだけで救われる苦しみもたくさんあるでしょう。
最期にしたいとき。すべてを諦めて身支度を終えた気持ちで迎える最期もあるとは思いますが、なかなか綺麗にことは進まないもの。
そういった場面で湧き上がる感情の表現として、すごく的確に表現されていますし、ゲートキーパー養成講座などでみる両価性についての記述を、リアリティをもって前進させたというような感じがします。

当回のショートバージョンとフルバージョンのリンクも貼っておきますので、気になった方はぜひご覧ください。
また、今回バナーに設定しました画像は、漫画リエゾンの一コマ。こちらも精神疾患と発達障害を理解するためによい漫画なので、漫画アプリなどで読んでみることをおすすめします。

フルバージョンはこちら

【お知らせ】
様々な発見を得られるページにするために、この度マガジンをつくる運びとなりました。現在、療養生活について、ご家族さま向け、当事者のこえの3つを作成しています。といってもまだまだ出来たばかりで充実はおらず、随時追加予定です。みなさまのお知恵を借りて、より実りのあるページにしていけたらと思っております。これからもどうぞよろしくお願い致します。

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