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街道歩き温故知新7 日光道中 若竹の杜

街道歩きは前に進む事で精一杯。寄り道できず、又来ようと心に誓った場所は数知れず。そんな場所を訪れるシリーズ、街道歩き温故知新。

今回は日光道中の若竹の杜。
宇都宮宿を出て日光に二里ほど向かうと、杉と桜の並木道が始まります。
その並木道に入り少し進んだ先の左側にある、広大で美しい竹林です。

2021年12月に日光道中を歩いた際は、寄り道する時間的が無く、いつかゆっくりと訪れたいと考えていた場所でした。

2025.02.17

1.若竹の杜との出会い

2021.12.18 日光道中 宇都宮市野沢町

いまから約三年前の2021年12月18日、夫婦で日光道中を歩いていた時の事です。宇都宮宿を出て杉と桜の並木道に入り少し進むと、左側に美しい竹林が表れます。

宇都宮は、私が旅行会社で新入社員の1991年から12年過ごした街で、隅々まで知っていたつもりでしたが、こんなにも美しい竹林があったとは知りませんでした。

2021.12.18 日光道中 宇都宮市野沢町

竹林の前には若山農場と看板が出ていました。

街道歩きは時速4kmで進むので、寄り道する時間が限られてきます。その日は宇都宮動物園に寄り道をする予定だったので、諦めてまたの機会にお楽しみは残しておきました。

2021年12月18日に日光道中を歩いた時の記録はこちら↓


三年の月日が過ぎ、その日はやってきました。


2.再び若竹の杜へ

仕事の場所

2025年2月17日。
宇都宮市内で午前中仕事があり、たまたまそのメンバーに、若竹の杜の運営会社の株式会社ワカヤマファームの代表取締役若山太郎さんがいらっしゃいました。
昨年から仕事をご一緒しており、わかりやすくハッキリと物事を伝えるコミュニケーション力と行動力は、現代の世の中には珍しいキャラクターで、お会いできたのもご縁だなぁと思ってました。

日光連山

上の画像は仕事の前に撮影した日光連山。
中央が男体山、何度見ても心癒されます。
午前中の、若山さんと一緒の会合が無事終了し、本日の仕事はおしまい。

若山さんと一緒に若竹の杜に行きたかったのですが、午後も同じ建物で講演があるそうで、そこでお別れします。

本日の昼食会場

昼食はこちらで。
この店構えと暖簾を見たら、入らないわけにいきません。

お昼の定番

街道歩きの時の昼の定番のメニュー。
ラーメンと瓶ビールをいただきました。
エネルギーをチャージして、若竹の杜に向かいます。

日光道中

今日は歩かずに、駕籠(路線バス)で最寄りのバスでまで向かい、日光道中から左に入ります。

若竹の杜

日光道中から入ってすぐに、竹林が見えてきました。テンションが上がってきます。


3.竹尽くし

ゲート

ゲートは大谷石。
Four Season Banboo Forestと記されてます。同じ植物で四季を楽しめるという着想が、素晴らしいなと思いました。
エントリーに使われている大谷石は、この付近の地下の埋蔵石です。

駐輪場

駐輪場のサイクルラックが竹でできてます。間伐材をリサイクルして、こんな素敵な使い方があるんですね。
入る前から、ワクワクしてきました!

エントランス

エントランスでチケットを購入すると、丁寧に中を案内していただけます。

取手

取手が竹だと、暖かみを感じますね。

休憩コーナー

竹でできた休憩コーナー、只今の時刻は月曜日の午後で閑散としてますが、休日は賑わっているのでしょうね。

化粧室

竹でできた化粧室。
なんだか特別感があります。

ゲート

竹でできたゲート。
もっと普及しても良い気がしました。

文化庁ふるさと文化財の森 説明看板
散策マップ

いよいよ杜の散策に入ります。

栗園

どこまでも続く栗園。
秋には栗拾いが出来るそうです。

メインストリート

上の写真のように、メインストリートがあるものの、竹の間を自由に入っていくことができます。

竹の杜の奥

杜の奥に入っていくと、ちょっとした迷路感覚で、奥に行けば行くほど、非日常の深みに入って行けました。


4.四種の竹

若竹の杜にある、四種の杜を紹介します。

(1)真竹

真竹

真竹(まだけ)。
見た目が細っそりとしていますが、普段森なので目にする事がない種類。
日本古来から自生していた竹で、竹細工や竹工芸などに利用されています。

下から見た真竹

竹林を下から見上げると、どうしてこんなに綺麗なのでしょう。
幹が真っ直ぐで、枝が極端に細いからでしょうか。


(2)孟宗竹

孟宗竹
孟宗竹
孟宗竹

孟宗竹(もうそうちく)。
日本の竹類のなかで最大級で、20mくらいまで伸びるそうです。

下から見上げた孟宗竹


(3)金明孟宗竹

金明孟宗竹
金明孟宗竹
金明孟宗竹

金明孟宗竹(きんめいもうそうちく)。
黄金色の孟宗竹で、緑色の縦模様が入っています。


(4)亀甲竹

亀甲竹
亀甲竹

亀甲竹(きっこうちく)。
孟宗竹の一種、ドラマ水戸黄門で光圀公が持っている杖が亀甲竹らしいです。
実物は画像以上にグロテスクさが印象的でした。

以上が楽しめる四種類の竹です。


竹の葉
モグラの巣
落ち葉
切株
孟宗竹と真竹の杜


5.竹装飾

道標

道標。
夜は竹あかりで行先が表示されるのでしょうね。

化粧室

トレーラーハウスの化粧室、所々が竹で装飾されてます。

竹あかり
竹あかり
竹あかり
街灯

竹あかりや街灯が随所にありました。
優しい光が、ふわっと溢れて、周りをほんのり照らすのでしょうね。
夜も行きたくなってきました。

ライトアップ機材
ライトアップ機材
ライトアップ機材

様々なライトアップ機材が、さりげなく目立たないように置かれています。

ブランコ
ブランコ
ブランコから見上げた空

ブランコがあります。
私はトレンチコートで一人で来ていたので、ちょっと場違いな感じ。

周りを見回して、誰もいなかったので、思いっきりこぎました。
竹の杜から見上げた青空が最高、あぁ気持ちよかったぁ!

バンブークライム
自己責任の注意書き

いいですね〜
自己責任の注意書き、何でも人の責任にする無責任な時代に、この様な注意書きは必要です。

ゲート
ゲート
ゲート
ゲート

ゲートがいくつもありました。よく見ると、ライトアップされる様です。

カフェ
カフェ

カフェは週末営業。
ここでぼ〜っとしたくなりますね。


6.お手入れ

美しい竹の杜を維持するには、人の手が必要です。

私の自宅の近所に竹林があり、子どもたちが小学生の頃、七夕前に竹を切りに行きましたが、足の踏み場に困るくらい伸び放題で、大変なことになっていました。

ここ若竹の杜は、竹の間を難なく歩くことが出来ます。
足元も躓かない様に整備されています。

間伐作業中
間伐作業中

上の画像は、駐車場周辺での間伐の様子です。3~4人で作業をしてました。

高所作業車

作業車には、剪定された枝が積んであります。
今は冬なので葉がありませんが、夏などは大変そうですね。

水路

杜の中には水路が流れています。

池もありました。
水周辺も綺麗にお手入れされてました。


7.来場者

カップル
若い女子2人
若い女子2人
若い男子2人

来場者の年齢層が、想定外の若さでした。
映画キングダムやお~いお茶のCMの、ロケ地になっていた影響かも知れません。

1人歩く黒いコートの男

黒いコートの男。
私はベージュのトレンチコートでしたので、仲間意識が生まれました。

売店
竹の説明コーナー

竹の説明コーナー。
竹のマメ知識を知る事が出来ます。
真竹が1日に121㎝も成長し、世界一の植物成長速度を記録したとか、
日本や中国の竹は地下茎で繋がっているが、熱帯地域ではそうでないとか、
プラスティックに変わる、環境配慮型素材としの可能性があるとか、
わかりやすく解説されています。

竹細工

竹細工が美術館の様に陳列され、売られています。

作業室

竹細工などの体験教室もあるそうです。

カフェ
地ビール MUGI TARO

地ビールMUGI TARO。
宇都宮産の二条大麦を100%使用。若山ファームの代表取締役の氏名が若山太郎さん、何か関係あるのでしょうか?


8.帰路

帰り道若竹の杜の横を歩きます
竹のトンネル
光明寺

バス停留所の目の前にある光明寺。
門が閉まっていましたが、大好きな「今日の一言」が貼られています。

今日の一言

日陰つくらず 遍く照らす
大日如来の あたたかさ

遍く照らすの意味は、分け隔てなくどんな人にも平等に接する、大日如来の様な人間になりましょう、と告げているのだと解釈しました。


ワンカップ

みんみんの餃子を30年ぶりに食べてみました。
職場の近くにあり、最初に入った時は餃子ブームの前で、今の様に込んでおらず、餃子2皿とライスで350円、お会計の時に驚いた記憶があります。

旅の終わりは恒例の地元のカップ酒。
宇都宮・虎屋本店の菊をいただきながら帰宅しました。

若竹の杜を訪れて、竹を見る目が変わりました。
次はライトアップを見に来ます。

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