はやく問題解決をしたい時にやるべきことは?
「現地現物で確認する」
これは色々なところで
言われていることです。
刑事ドラマでも
「現場百遍」とか
「事件は現場で起きているんだ!」
っていうセリフもありましたね。
ところが
いざとなると、これがなかなか
実践できなかったりします。
「どうしたらいいか?」
考えたくなってしまうんですよね。
早く解決したいから。
でも大事なのは「現地現物」
そんな事例を聞いてきました。
1.「現地現物」の実施例
先日、私がサポートしている研修で
こんな事例を聞きました。
ある自動車の需要が増えて、
一ヶ月の生産台数を増やさなければ
ならなくなりました。
そのためには
各部品の生産も増やさなければなりません。
そこで部品メーカーに連絡を入れて
増産を依頼しました。
ところが、
ある部品メーカーさんから電話が入ります。
「すでにうちの工場はフル稼働で
増産できる余地がありません。
とはいえ、事情は理解したので
これから社内会議をして
できる方法を考えます」と。
車の生産工場は海外にあり、
日本の部品メーカーから
船便で部品を送っています。
だから部品が届くまでに
時間がかかります。
そんな事情をふまえて
部品メーカーから
こんな提案が出されました。
「今の生産能力では
24時間毎日稼働しても追いつきません。
ですから
生産ラインを増設します。
ただし、時間がかかるので、
それまでの間は
部品を航空便で送ります。
そうすれば、当面の対処はできます。
ついては、
ライン増設の投資費用と
航空便の送料を負担してもらえませんか」
「こんな時、皆さんだったら
どう対応しますか?」
と講師の先生が問いかけます。
研修生たちからは、
色々と考えている様子。
「新しい部品メーカーを見つける」
「同じ機能で、もっと速くつくれる部品を
開発する」
次々とアイディアが出てきます。
それを受けて
講師の先生が実際にとった対応を説明します。
「まず工場に行って、実際の状況を見ました」
つまり、「現地で現物を確認した」
ということです。
部品を作っている工場に着くと
部品が完成するまでの
動きと時間を実測したそうです。
すると
部材置場の場所を少し変えたら
生産装置の稼働率を
もっと上げられることが分かったそうです。
つまり
「絶対無理」と言っていた増産が
お金も時間もかけずにできてしまった
というわけです。
2.大事なのは「事実」
一見私たちの生活とは無関係に思える
工場での話ですが
自分の仕事や日常生活に
置き換えて考えてみると
身につまされます。
何か解決しないといけないことが
起きた時
「どうしよう?」と
解決策を考えたくなるものです。
でも大事なのは
「何が起きているのか」
事実を確認することですよね。
事実とは次の3つです。
・数字
・固有名詞
・ビデオカメラで映した時に
そこに映っているもの、聞こえているもの
部品メーカーが話していた
「フル稼働です」
「増産できる余地はない」
というのは
「事実」ではなく、その人の「解釈」
解決したいことがあるならば
まず「現地現物」で
「事実」を集めることから
始めてみませんか?
ちなみに
方眼ノートでも
「事実」と「解釈」を分けるので
問題解決ができますよ!