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中年でもクリエイター魂は覚醒できる
シンセサイザーで曲だかなんだかわからない録音物を作り始め、今年で40年です。
これはこれは、あにばーさりい。
とは言え、40年間ずっと曲作りに励んでいたわけではありません。
半分以上は機材こそあれ、何もしていない状況でした。
学生の時に作った曲がテレビCMに起用され、しばらくラジオCMやら舞台やらに曲を書いて小銭を稼ぐバイトをしていました。
しかし社会人になってからは、再び内に籠り、曲だかなんだかわからない録音物を作り続けていました。
当時はドラムンベースなど、ハマった曲を自分なりに研究してモノにしようとしていたので、それなりのモノができたらせいぜい友人に聴かせるレベルでした。
30歳を過ぎると、結婚して引っ越ししてドタバタして、ほとんど楽器に触っていませんでした。
それが大きく変わったのは、2005年のこと。
僕は36歳になっていました。
ここから3年ほどは、つボイさんのアレンジのために、自分の音楽遍歴になかったフォルクローレや昭和歌謡などを吸収するようになりました。
また、つボイさんからKORGのカオシレーターを布教され、ガジェット楽器に目覚めたのもこの時期です。
楽曲を聴いてくれたのは主につボイさんのファンだと思いますが、ネット配信ということで不特定多数の方を意識して曲作りを始めるわけです。
音楽で狙った効果が出せるようになったのは、たぶんこの頃です。
そして2010年に制作へ異動してから、プライベートの時間がほとんど取れなかったことから、曲作りはほとんどしていません。
思えばゲーム音楽、DTM、シンセの番組を担当していたにも関わらず、その間に曲を作れないというのもヘンなハナシですが。
久々に不特定多数の方に聴かせることになるのは、2014年から担当していたこの番組で作ったCDです。
この番組には僕の他にDAWで曲作りができるディレクターがふたりいました。
そこで2016年、分担して作曲してCDを制作し、そのうち3曲担当しました。
6年ぶりくらいにちゃんと曲を作ったわけですが、中には半日で出来てしまった曲もあり、過去の蓄積を一気に放出できるようになったことに驚きました。
なにせこの時、47歳になってたんで、驚きとともに「なんだよ、まだやれるじゃん」と自信がついちゃったわけです。
そしてさらに5年後の2021年にスタートした『RADIO MIKU』。
番組の内容は、特盛のミク廃であるパーソナリティに任せられたので、何でもやるおじさんとしてジングルやらイベントテーマ曲やら作っているうちに、またまた覚醒してしまい、現在に至る次第です。
さらに52歳でApple Pencilを入手し、iPadでイラストを描くことも始めました。
中学に入る頃までは漫画家を目指していたので、絵心がないわけではなかったんですが、実際のところ、カラーで何か描くのは初めてに近いと思います。
50歳になるまで、創作経験がまるでないという方にはハードルが高いと思いますが、40代までにちょっとでも界隈を齧ったという方なら、今後も奮い立てるチャンスはあります。
「昔取った杵柄」はまだまだ有効です。いい老後を。
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