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貧すれば鈍する

Xを見ていたらこんなニュースがトレンドにあがっていた。

詳細は分からないのだけど、オリンピック出場経験者の特別免許状を出して教員として採用しやすくするらしい。(人手不足の解消が目的という訳ではないようだ。)

実際、教員採用試験でもアスリートとしての実績を考慮する選考方法もある。ただし、この場合は教員免許を持っていることが前提になる。

中高の保健体育限定だ。

どの分野でも成果を出して活躍している人というのはすごいものだ。一度、世界で活躍する音楽家が職場に来たことがあった。

演奏はもちろんすごかったが、後半の質疑応答でも「練習しないと気持ち悪い」と言っていて、それくらいのレベルでないと無理なのか、と驚いたのを覚えている。

色々な才能をもった人が子どもたちに関わるというのはよいことだと思う。

アスリートとして実績を残した人が先生として能力があるかどうかは分からない。それはまた別の問題だろう。

そして、アスリートが自分から「教員として教育に携わりたい」というのであればいいと思う。ただ、今の状況ではアスリートとしての能力を現場で活かすのむずかしいのではないか。

人材を活かすには、そこに人を置いただけでは活躍できない。その人が能力を発揮するための準備が必要になる。

その準備をする余裕が今の現場にはないのではないか。そういう意味ではプロのアスリートの能力を活かせないことが申し訳なく思う。

貧すれば鈍する。そうとしか言いようがない。

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