ABC-MART 賃下げ撤回! そして10%のベースアップ交渉へ!
皆さん、こんにちは。
私はABC-MARTの店舗で9年ちかく非正規雇用で働く47歳の主婦です。
今年1月分の時給から賃下げになりました。このインフレの最中に…。
何故、今、賃下げ!?
全ての始まりは半年に1度、非正規雇用だけに行われるフィードバックの査定項目が何と4倍に膨れ上がり、9項目から34項目になった結果なのです。
これは、何の前触れも無く突然非正規雇用だけに突き付けられました。
そして私達、非正規雇用の承諾も無く時給が減額されたのです。
項目自体にも疑問を抱く内容となっており、同時に不安も抱く結果に…。
ダメだ、このままでは。
一緒に声を上げる仲間が必要
減額とは、いわゆる賃下げです。
今までと何も変わらない仕事をしているのに時給だけが落とされる…。不満と不安の出勤日。
この気持ちを何度も本社に訴えるも、聞き入れてもらえず苦痛を味わう。
私1人が、どれだけ声を上げても理不尽に切り捨てられるだけだと実感。やはり悲しい現実がそこにはありました。
「仲間が欲しい」。私と一緒に声を上げてくれる仲間が。
しかし、声を上げると言う事は問題解決に立ち向うと言う事。
ひと口に問題解決と言っても簡単な話では無いのです。
声を上げられる人。上げられない人。
人それぞれです。
でも賃下げで困って悩んでいるのは皆さん一緒! 満場一致のはずです。
皆さんは労働組合をご存知ですか?
「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」です。
私の勤務するABC-MART にこの組合は存在しません。
勿論、組合があり労働条件をしっかり話し合っている会社は沢山あります。労働条件は私達の権利なのですから。
勤務先に労働組合が無くても大丈夫です。個人加盟できる労働組合に加入すれば良いのです。
それが「総合サポートユニオン」です。
※総合サポートユニオンとは誰でも加入できる、個人加盟制の労働組合です。
総合サポートユニオンに加入した私は、声を上げる仲間の仲間となりました。
ユニオンの仲間は、皆個々に抱えている問題は違えども、問題解決に立ち向かう気持ちは一緒なのです。
解決に向けての、始まり
ユニオンに加入した後、早速エービーシー・マート本社に団体交渉申入書を提出。
減額(賃下げ)に至った34項目の撤回、そして現在低賃金で雇用されている為10%のベースアップを望む旨を伝えました。
後日、本社からの回答に唖然。
34項目の撤回はしない、10%のベースアップは「諸般の事情」によりいたしかねるとのこと。
ですが、ここで泣いてはいられません。団体交渉(組合員一丸となって会社側と話し合うこと)が待っているのです。
立ち上がれ! 今だ!
団体交渉を控えた3月9日、抗議行動を行い、会社へストライキ通告をしました。
渋谷にあるABC-MART 本社前や店舗前でこの理不尽な現状を人々に聴いて頂きました。沢山の仲間が力を貸してくれました。本当に有り難かったです。
この抗議行動がメディアや新聞、SNSなどに配信され、より多くの人に周知される事となったわけです。
【当日のレポートはこちら】
いよいよ団体交渉
その日がやって参りました。
会社との第一回目の団体交渉です。
この様な場面は人生初。震えが止まりませんでした。
しかし、仲間の団結力に救われ震えも治まり冷静さを取り戻す事が出来たのです。
2時間の交渉の結果…
査定34項目の撤回(廃止)
減額された時給分は遡って精算
勝ち取りました!
私達の申入れが受け入れられたのです!
年明けから何度も本社に掛け合って、その都度突き返されていた要求がついに通ったのです。
やはり仲間は大切です。私1人ではどうする事も出来なかった。
大企業を相手に1人では無力だと実感。同時に同じ環境で苦しんでいる仲間が一丸となれば大きな力になると学びました。
こちらの動画もぜひご覧ください。
スタートラインでスタート
この時点で時給が元に戻りました。しかし低賃金には変わり無く、インフレの最中賃上げをしなと言う事は実質賃下げと一緒なのです。
物価は勿論ライフラインなど全てが値上がりしています。
値上がりしていない物を探す方が難しい昨今。
1年前なら、まだ耐えられた。
しかし、この尋常ではないインフレでは我慢の限界です。4月からまだまだ上がります。私達に直結する項目ばかりが値上げです。10%のベースアップを懇願します。
会社が私達を大切に思っているのならば、必ず聞き入れてくれると信じております。
働き手を大切に思っている会社はあるのです。
テレビやニュースで流れてくる、「○○(会社名)で賃上げ」という報道は、その象徴ではないでしょうか。
世界の変動、日本の変動を見据え適応できる会社こそ大企業とよべるのではないでしょうか。
30年前と今
1970年代生まれの私は景気の良い時代も経験しています。
例えば、パート勤務は隙間時間にお小遣い稼ぎ、学生は欲しい物があるなど景気の良い時代は娯楽などに使う目的で働いていた方が少なく無かった記憶です。
そして時は流れ2020年代になり、新型コロナ流行、戦争、インフレ。
世界に目を向けてみるとインフレ状態で賃金が上がっていない先進国は日本だけ。
日本は30年何も変わっていないのです。
ただ働き手は違います。娯楽に使っていた給料は今や生活の土台となっているのです。
パートは生活を支え、学生は就職に備え貯金をする。
30年前は明るい未来があったはずです。給料日が待ち遠しかった。今の給料日は生活の為、今後の生活の為と欠かす事の出来ないお金へと変わってしまった。働けど働けど不安が残る毎日は苦しいものです。
不安と無縁の世界を
この世の中を変える! そんな大それた目標は掲げられません。
でも、せめて自分の生活や雇用の安全を守りたい。何の不安も無く働いて、帰りに食べたい物を買って帰る。普通の生活。
普通が普通でないなら、それ以上は望めません。
雇用とお金はイコールです。
お金と生活もイコールです。
何か1つでも欠ければイコールで結ばれていたものが崩れて行くのです。
早期の結論を!
値上げは待った無し。インフレの波は荒いと思います。
次回の団体交渉で10%のベースアップを再度会社と交渉します。
その結果次第で会社側が私達の生活をどの様に考えているのかが分かると思います。
靴販売業最大手ABC-MART の手腕が試される日となるでしょう。
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