演出の企み
どうも、裕本恭です。
今日は演出の企みについて。
今回、感染症対策として、舞台と客席面を透明なビニルシートで仕切ります。実は、俳優間にも透明なビニルシートを演出的に設置しようと考えております。
今回のお話は「覚悟」と「距離」の話とも言えます。
SNS上では自由気ままにそれぞれの「正義」が語られておりますが、多くの人間がそれを発信できるのは、「自分に触れられることはない」と感じているのではないかと思います。
どんなに綺麗事を話している人間も実際の人間関係には苦労しているんじゃないかと思います。
まぁ、そういうのやり過ごすためにはやっぱり大事なところに触れさせないというのが一番楽です。
しかし、それだと、いつまでも自分の範囲外の人間ばかりになり、やはり関係性というのは築き辛いと考えております。
ただ、実際、人の本音に触れるのは、自分の本音にも触れさせることにもなるので、怖い。めちゃくちゃ怖い。
ああ、今回、あの透明なビニルシートを使えば、それを可視化できて面白いんじゃないか?って思って、今回の作品の上演をやってみようと思ったわけです。
「触れたいのに触れられない」
今、それが要請されている社会において、この透明なビニルシートを使った演出はやる意義があるんじゃないか?
そんな企みでございます。
なかなか、苦慮しておりますが、そんな部分にも注目していただければと思います。
舞台のイメージは、サム・メンデスの「リーマントリロジー」と野田秀樹の「THE BEE」なんですね。このあたりは本当に一流のスタッフが作っているので、ここまで立派なものはなかなか難しいですが、スタジオという小さな空間にささやかながらこういうのを再現できたらなぁ・・・・
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深夜ガタンゴトンは2020年8月に新作公演を行います。以降、年2回のペースでの公演を考えております。それ以外にも「新しい気づきのプラットフォーム」をコンセプトに活動していきます。サポートよろしくお願い申し上げます。