服
自分の子供時代と比べるのは悪いクセだ。
そう思いつつも家に帰って
新しい娘のTシャツが何枚か干されているのを見て思う。
妻が買った。「かわいいと思って。また大きくなるから今のうちに着せたいものを」
上に兄がおり、ほぼお下がり子供時代だった私。
服は受け継ぐものだと訳もなく
受け入れていた。
そのせいかどうか、自分で買えるようになった以降も増えすぎると不安になる自分がいて季節の折々で整理していた。
何故不安になるか。
着る服を考えるのが面倒くさい、選択肢を増やすと面倒が増える、だから量を少なくして負担を減らす。三日でローテーション回すぐらいで丁度いい。そう思う自分がいるからだ。
以前多いねと言って空気が悪くなったこともあり飲み込む。
朝保育園前の支度。着替えを手伝うのは私が担当している。そのため私が服を用意する。もうクセなんだな、二日前に着ていた服を選んで着せようとする。
妻が横から別の服を差し出す。「これまだ着てないから」と。どれが着てどれが着てないかも把握していない私は何も言えない。そうなのかと言って着させる。娘は鏡を見ている。わかってきているようだ。
わかっていないのは私だけだろうと思われる。
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