タバコと歯周炎の関係性
歯科衛生士 長岐祐子です。
今日はタバコと歯周炎についてお話をしていきます。
※本記事は過去の音声投稿を元に作成したものです。音声でお聞きになりたい方は下記からチェックしてみて下さい。
1、タバコを吸っている人は歯周炎が治りにくい?
タバコのリスクというのは様々ありますが歯周炎を治していくときにも実は弊害があるんです。
歯周炎っていうのは歯石が原因で歯茎が腫れていきます。
腫れがどんどん進んでいくと歯周炎のメカニズムとして骨が溶けていっちゃうんですね。
見た目は歯茎が腫れているんだけれども、実は骨がどんどん溶けていって深いポケットというのができてきます。
そのポケットの中に歯周病のばい菌達が入っていって悪さをするんですが
私たち歯科衛生士はそのばい菌を洗っていったり硬い歯石になってしまったものを取り除いていって歯周治療というものを行っていきます。
その歯石が取れてくると、段々歯茎も健康になってくるので、ぺたんと吸盤のように歯茎が歯の表面、根っこの部分にくっついてくれます。
それを付着というのですが、それがなかなかできないのが喫煙者なんです。
いつまでもその吸盤(ぺたんとくっつく付着)が起こらないと、深いポケットがまだまだ残ったまんまで
お口の中の歯周病菌がまたその溝の中に入っていって悪さをして歯周病がなかなか治らない。
2、歯科衛生士の禁煙サポート
私たち歯科衛生士は、タバコを辞めてくださいということは強くは言わないです。
強く言わないっていうと表現として間違われてしまうかもしれませんが
本人が「半月以内で禁煙する」という意志がある方には積極的にアプローチして禁煙指導していくんですが、その気持ちに持っていくまでが難しいんですよね。
そういう禁煙支援、自分で辞めようという気持ちに持っていくまでのサポートを歯科衛生士の皆さんはやっていると思います。
ですから、時々歯医者で歯周病のケアを受けている方で喫煙者の方は衛生士さんから
「タバコを吸うとこういうリスクがありますよ」
「もうちょっと歯茎よくするためにタバコを減らすといですよ」
とお話をしていきながら小さい動機付け、サポートを受けながら少しずつタバコを減らしていくというのはすごくいいと思います。
3、最後に
私たち歯科衛生士は歯周病を治したいと思って患者さんに情報提供をしていくんですが
タバコを辞められないというのも十分わかっています。
でも、その支援を私たち衛生士が定期的に行っていますので辞めたい、辞められないと思う方も歯医者に行って衛生士のケアを受けながら少しずつ禁煙支援というのを実感していただけたら嬉しいなと思います。