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教育ニュース③~ウクライナ現在の教育問題~
本日はウクライナの教育問題について発信していきます。
現在の教育状況
この1週間でウクライナ政府管理下の地域で3カ所、親ロシア派支配地域でも3カ所の教育施設が被害を受けました。親ロシア派地域では、学校は2月21日から閉鎖されており、いつ授業が再開されるのか、情報は得られていません。現在、35万人以上の学齢期の子どもたちが教育を受けられずにいます。
ウクライナ政府側では、教育省によると、コンタクト・ライン沿いの地域の治安悪化により、5,500人以上の生徒が通う33校が閉鎖され、対面授業ができなくなっています。(2/24時点)
子供たちの状況
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このような状況下でウクライナは教育どころではなくなってしまっています。
ウクライナの病院にいた子供たちの生活に関して
子どもたちは、とてもストレスを感じています。特に10代の患者は今、戦争が起きていることを認識していて、それによって自分たちの治療が中断されてしまうのではないかと不安を抱いているそうです。
また、ずっと地下にいるので感染症にかかるのではないかと心配しています。厳しい環境なのでストレスでパニックの発作を起こす子どももいます。スペースも限られているため、生まれて間もない赤ちゃんがほかの患者と一緒に床で寝ているなど、とても悲惨な環境です。
国連(UN)は先月24日にロシアが侵攻を開始して以来、15日までに300万人以上がウクライナから避難したと発表しました。その半数近くが未成年者で、毎秒子ども1人が難民になっている計算になるとのことです。
難民になってしまった子どもたちはいったいどうなってしまうのでしょうか。私たちのような大学生であれば、SNSなどで離ればなれになってしまってもコンタクトをとることは可能です。しかし、それよりも幼い子供たちはいったいどのようにして再び会うことができるのでしょうか。子どもたちはいつものように公園で遊べなくなっただけでなく、昨日まで一緒に遊んでいた友達と、急に別れることになってしまうのだと想像できます。
戦争の伝え方
こうした中、子供たちにどうやって戦争について伝えているのでしょうか。
SF作家のアントン・エイネさん。エイネさんは、息子は心配性で、あれこれ質問してくると話します。「昨日は妻が階下に降りて戻ってきた時、息子が『ママ、撃たれたの?』と聞いてきたので、妻が『撃たれないよ』と答えたら、『僕は撃たれるの? バンバン撃たれるのは嫌だ 』と言っていました」
子供の血液型を書いたバッジを服に縫い付け、はぐれたときのために住所と両親の名前を教えている親もいるそう。また、多くの家族が避難所に隠れたり、電車で安全な場所に行こうとしたりする一方で、戦争が子どもに与える影響や、トラウマから子どもを守るにはどうしたらいいか、親同士で話し合っているとのことです。
「これはゲームだと子供に言い聞かせている親もいます」
「私たちは子供に真実を伝えたいけれど、3歳の頭でも分かるような、軟らかい表現を選んでいます」
「悪い兵士が私たちを攻撃していて、ウクライナの国旗を持った良い兵士が守ってくれる、この避難所にいれば怖がることはないと話しています」
エイネさんの息子が描く絵にはトラウマの兆候は見られないが、友人の年長の子どもや、彼らが描いた絵には、現在の状況の影響がはっきりと出ているという。
感想
正直、実際に今、戦争が起きているということは、私たちでさえ現実のことだと思うことが難しいことです。しかし、そこから目を背けず、何が起きているのかしっかりと知る努力をすることが大切なのだと思います。
ただ、戦場に実際にいる現地の子どもたちに、「どうして自分たちは避難しているのか」「どうしてミサイルが落ちてくる音がするのか」と聞かれた場合に、彼らのトラウマに残らないような返事ができるのか。答え方はとても難しいと感じました。
教育どころではなくなってしまったウクライナ。壊された日常は戻ってくることはありません。一刻も早く平和な毎日が彼らに戻ってきてくれることを願っています。
<参考文献>
・ウクライナ危機 ユニセフ、人道支援の最前線に 国際社会に6,640万米ドルの支援要請 日本ユニセフ協会、緊急募金受付開始 (unicef.or.jp)
・ウクライナ難民、300万人超え半数が子ども 国連(AFP=時事) - Yahoo!ニュース