教育ニュース④~SGDsと教育について~
本日はSDGsから見た教育問題について紹介します。
SDGsとは?
SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで、2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟国193カ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。
その目標のひとつに、「質の高い教育をみんなに」というものが挙げられています。
SDGsには169のターゲットがあり、17の目標を達成するための具体的な達成目標や実現のための方法などが決められています。「質の高い教育をみんなに」というこの目標には、無料かつ公平に教育を受けられることや、乳幼児教育や初等教育の充実、男女の区別なくだれでも質の高い高等教育を受けられることなどといった具体的な達成目標が設定されています。
初等教育修了率の低さから分かる地域格差
SDGs策定前のミレニアム開発目標(MDGs)では、「初等教育の完全普及の達成」が設定されており、MDGsの基準年1990年から達成期限とされた2015年までの世界の初等教育就学率の変化を見ると、80%から91%となっていて、大きく改善されていました。
しかし、その一方で地域別の修了率を見ると地域によって大きな格差があることが分かり、サブサハラ・アフリカ諸国、南アジア諸国、中近東・北アフリカ諸国では中途退学率が高く、修了率が低いままとなっています。
サハラ以南のアフリカ地域、西アジア地域、南アジア地域では、6~11歳の子どものなかで5人に1人が小学校に通えていないという実態があります。
なぜ初等教育の修了率が低いのか?
これらの国々で初等教育の修了率が低い理由としては、子どもたちが将来社会で生きていくためには教育が重要であるという認識が親に欠如していること、子どもが労働をせざるを得ない環境にあり、学校に通わせる余裕がないことなどが挙げられます。
その他にも、国によっては内戦の勃発などによって教育インフラが物理的に破壊され、教育の提供自体が困難になる場合があります。
中・高等教育を受けられない子どもたち
中・高等教育の段階になると、初等教育とは異なり有償で提供している国が多くなるため、進学は家庭の経済的な状況、国家の経済的な状況が大きく影響してくることが考えられます。
そのため、無償で通うことができていた初等教育と異なり、経済的な負担が大きくなることから、中・高等教育を受けられなくなる子どもたちは増えてしまいます。ここで経済的な格差が顕著になり、経済水準の格差がそのまま教育格差として現れるという現状があります。
世界で行われている教育支援
上記のような世界で起きている教育の実態に対して、世界中で様々な支援が行われています。多くの国の支援により、学校の建設や設備の拡充などが行われ、発展途上国の農村部においても学校にアクセスできるような環境が整えられるようになってきています。
私たちにできること
世界の教育格差をなくすために、世界中で多くの支援活動が行われていますが、すべての子どもが質の高い教育を受けられるような環境を作るためにはまだまだ支援は必要です。
支援をするにあたって、まずは現状を知ることが大切です。
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また、私たちSFT青山学院大学では、主に教科書の回収・販売を通した途上国の教育支援を行っています。
この記事を読んで少しでもボランティア活動に興味を持った方がいましたら、私たちの活動にご協力していただけると幸いです。
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