ボンドとオタクとヤバい女【 007 ゴールデンアイ】(1995)
完璧ボンド登場!
ゴールデンアイ。あのニンテンドウ64のゲーム「ゴールデンアイ 007」でも有名なブロスナンボンド1作目はかなり力の入った作品。
時は90年代、ソ連の崩壊にMの交代と様々な事柄が変わり、更に今回は悪の親玉が元00エージェントと大奮発。ピアース・ブロスナンが演じるボンドはやはり完璧で軽いジョークと甘いマスクでクールに仕事をこなして行くのでカッコいい。もう立ってるだけで様になるんだからズルいよね!
存在感がデカすぎるぜオナトップ!
更にボンドガールの二人の活躍も大きく特に刺客であるゼニア・オナトップは笑みを浮かべながら人を殺め、何度もボンドの前に立ちふさがる、グラント、ジョーズなどの名刺客に並ぶくらい存在感がデカい強敵でしかも美人で素晴らしいです。とにかく登場するたびにノリノリで楽しそうなので、こちらもウキウキしますね。この映画の大半はこの人のためにあるようにも感じます。
一方ナターリアは職場を破壊され、無職になってしまった腹いせなのか、さっきまでデスクワークをしていたとは思えぬノリノリな姿勢でボンドについて行くのが面白いです。最後にはなんと敵からヘリまで奪ってボンドを助ける始末。凄すぎる。
軽快なストーリーと面白脇役たち!
お話も最初からダムのバンジーから銃撃戦、そして化学工場からの無理矢理な脱出までとてもテンポ良く、その後もダレる事無くとても軽快に進んで行きます。見せ場はなんといっても、ロシアの街をボンドカーの代わりに、戦車を使ったド派手なチェイス。馬の銅像を乗っけたりとやりたい放題でたまりません。
そしてボンドカーであるはずのBMWの出番はほぼ無く、乗ってはすぐにCIAのオジサンに渡してしまう始末。序盤のアストンマーチンとフェラーリのチェイスの方が目立っていましたね。しかしその後のブロスナンボンドの車の扱いを見ると唯一無傷で生還したボンドカーなのかもしれません。
脇役たちも良い味を出しており、ボンドをジミーと呼ぶCIAおじさんのウェイドも地味ですが、美味しいところにやってくるところが面白いですし、オタクプログラマーのボリスのオタク仕草は何度観ても楽しいです。何度見てもガッツポーズで氷漬けになるシーンが笑える。
他にもヴァレンティンやウルモフなど濃いキャラがたくさん出るのがゴールデンアイの楽しいところですね。
そして強敵006
そして本作の敵ボスであるショーン・ビーン演じる元006のアレックも凄い存在感なのですが、本作を観れば観るほどなんだか狡く見えてしまうんですよね。突然ナターリアに無理やりキスしちゃうところとかなんか残念です。(これはゲームのゴールデンアイのせいでカッコいいイメージが膨らみすぎているせいかもしれません。)
結局敵のアレックがイギリスへの復讐(ついでに金も頂く)という私怨まみれなのもボンドとの対比になっていて良いですね。
そしてロシアの秘密兵器「ゴールデンアイ」に関しては大仰なディスクの取り出しに、キーを2人で回す起動のプロセスにワクワクしますが、活躍が一回しかないのでちょっと地味なのが残念。その代わりキューバのアンテナ登場シーンは大迫力ですね。維持費がヤバそうだ。
ラストはついに00エージェント同士の対決なのだけど、そこまで派手じゃないのはスパイ同士だからなのだろうか。ただまさか「よそ見」で決着がついてしまうとは。
本作はゼニアを筆頭に濃いキャラクター達と派手な戦車チェイス、そしてブロスナンボンドという新鮮で面白い要素盛りだくさんでとても楽しく観れるゲームと同じくらい最高の007映画です。
DATA
007 ゴールデンアイ
公開年:1995年
製作国:イギリス、アメリカ
制作:イオン・プロダクション他
上映時間:130分
監督:マーティン・キャンベル
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