おまけが嬉しい【 THE 呪いのゲーム 】 (PS2)
レンタルビデオ店などによくある、「呪いのビデオ」などを彷彿とさせる本作は、目玉だらけの恐ろしげなパッケージで恐怖を煽ってくるが、ゲームの内容はなんてことはない実写サウンドノベルだったりする。
ストーリーは遊んだ人間が次々と謎の失踪をしていく「呪いのゲーム(同じパッケージ)」という同名のゲームを主人公がプレイしてしまい、主人公は呪われ幽霊に命を狙われることになる、この呪いを解くにはゲームをクリアしなければいけない・・・というもの。
ただ主人公が逃げ惑うだけのパニックホラー的なストーリーかと思いきや、なんと主人公が幽霊達との交信や幽体離脱して過去を見に行く事ができる能力が身に付き、幽霊達に対抗していくという、なんとも意外な展開を見せるストーリーで、驚かせたり怖がらせたりという展開もあるにはあるけど「怖いのか?」と聞かれると微妙なところ。正直一番怖いのはパッケージだと思う。
切ないラスト。そして極上のオマケ。
ゲームシステム面はしっかりしており、エンディングリストはさすがにないが、サウンドノベルに必要なバックログや、読み飛ばしなどはちゃんとそろっており、快適だ。さすが安心のヒューネックス!
ただ、名前入力のつめがちょっと甘い。はじめ主人公が女性(三輪ひとみ)だと言う事は、説明書を見ないとわからない事なので、ゲーム中でも初めに教えてもらいたかったなぁ・・・最初男の名前を入れちゃって女の主人公が男の名前で呼ばれていて笑っちゃいましたもん。それに、このご時世で漢字入力がないのはやっぱり如何なものかと思いますよ。
でもクリア後にはなんと、おまけの特典映像とは思えぬボリュームの映像版「呪いのゲーム」を見る事が出来る。 これがマジで凄い!いままで静止画で台詞も文章だった登場人物達が動き回り、喋りまくり、結構長めの尺でゲームのストーリーとは違う結末を迎える。しかも主題歌まであるぞ。
これはクリア後だから、クリアした者だからわかる感動がある!まさに珠玉のクリア特典だ!だけどまぁ幽霊が半透明でもなく、ただのフラフラしているだけの人間にしか見えなかったりと低予算B級臭いのはまぁご愛嬌。まぁ元からB級なタイトルなんだけどね。
だけどこれだけ気合を感じる事の出来るシンプルシリーズの作品も珍しい、他にも説明書には役者さんの略歴がしっかり載っていたりと、他のシンプルシリーズとはちょっと違う形の力作でした。
DATA
SIMPLE2000シリーズ Vol.92 THE 呪いのゲーム
発売:D3パブリッシャー
開発:ヒューネックス
対応ハード:PS2
発売日:2005年12月8日
ジャンル:サウンドノベル
あと怖がらせるために作ってるのなら、双葉理保のポスターや、ラブソングスのマグカップとかを小出しに映してくるのはやめたほうがいいと思う。まぁそこがシンプルらしいといえばシンプルらしいか…。