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SF的映画レビュー

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ネタバレだらけの散文のようなレビューです。 旧作から新作、往年の名作から変なサメ映画までいろいろレビューしていきます。
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#ネタバレ

原作を超えてくるか【 岸辺露伴 ルーヴルへ行く 】(2023)

ついに映画化岸辺露伴は動かない。ジョジョの奇妙な冒険のキャラクター岸辺露伴のスピンオフ漫画が愛ある人々の手によって実写ドラマ化されて、なんだかんだ毎年の年末NHKドラマの名物と化している。正直世間では承太郎やDIOより岸辺露伴の方が有名なんじゃあないか? そんなシリーズもついにフランスのルーヴル美術館を舞台にした本作までを取り上げ、さらに劇場映画にしてしまった。ここまできたのはマジで凄い。そして見た目ではなく雰囲気で岸辺露伴を再現してしまった高橋一生は素晴らしい。 当時僕も

これがマリオだ!【 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 】(2023)

マリオは他とは違った僕の初めて遊んだゲームはスーパーファミコンのスーパーマリオコレクション(とアラジン)だったなという事を思い出す。 アニメ映画にはいろんなキャラクターが出てきたが、やはりマリオというのは僕にとっては特別だ。彼らはミッキーマウスやドラえもんのような画面の向こうにいる手の届かないキャラクターとは違う、自分の技術とマリオの持ち前の能力でピーチ姫を救うために一緒に頑張れるキャラクターだ。コントローラーで操作出来るマリオは自分の分身でもあるのだ。 そんなマリオがつい

僕たちが遊べるまでの物語【 テトリス 】(2023)

究極のゲーム「テトリス」テトリス。それは気づいた頃には当たり前のように遊んでいたオチものパズルゲームの元祖にして頂点。84年に生まれ現在でも多種多様なハードで多くの人に遊ばれている。 落ちるスピードが上がるあのスリル、うまくハマった時のあの気持ちよさ、そして縦棒で4列を一気に消した時の快感、根源的な楽しさが詰まった最高のゲームだ。 配信元は…あそこ!?そんなテトリスの映画が登場した。 しかも配信元はApple TV+。あのオリジナル作品オンリーの知らない映画と知らない番組だ

純度120%のキング映画【 地獄のデビル・トラック 】(1986)

ついにキング自らメガホンを取る!そんなスティーブン・キング原作のスティーブン・キング脚本のスティーブン・キング監督による純度120%のキング映画が本作『地獄のデビル・トラック』だ。 数々のキング映画がある中、ついに原作者本人がメガホンを取るのだからさぞかし凄いホラー作品になるのかと思いきや…う〜ん、怖くない。 罪なき人が自動販売機から勢い良く発射される缶で股間を攻撃されて理不尽に死ぬっぽいけど緊迫感は0。 他にもちょっとショッキングなシーンはあるけれど全く恐ろしくない…まぁ

シュワの初主演作は神様!【 SF超人ヘラクレス 】(1970)

映画デビュー第一歩はここから始まった……とまぁ何ともユルい神様お騒がせ映画です。 見所はやはりシュワ(この当時はアーノルド・ストロングという名前だった)の超スーパー筋肉マッスルダイナマイトボディ。 ボディビル現役ということもあってもうムキムキ加減がいつもよりハンパじゃないですね。事あるごとに脱ぐし、服を着ている方が不自然に感じるくらいです。そりゃ胸も文字通り踊ります。 そして見どころはなんと言っても熊との殴り合い!着ぐるみにしか見えないですがシュワ対熊というカードはアツい!

地獄のバカンスへ…【 マタンゴ 】 (1963)

60’s意識高い系リア充共が乗ったヨットが難破。漂着した先は鳥も近寄らぬ謎の無人島。和気藹々としていた彼らも不安と空腹が心を狂わせて行く…。そして見つけたのは謎のキノコ…。 今でも全然古臭く感じない弱い心のぶつかり合いっぷりはなんとも生々しい。だんだん感情と暴力がエスカレートしていく様はそれだけでも十分サスペンスとして成り立っている本作。しかし本作の主人公はなんといってもキノコ!そう「マタンゴ!」 キノコの誘惑!そして恐怖はシュールだけど恐ろしい!美味しく、トリップしちゃ