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SF的映画レビュー

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ネタバレだらけの散文のようなレビューです。 旧作から新作、往年の名作から変なサメ映画までいろいろレビューしていきます。
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#実写化

これが映像の今【 ライオンキング 】(2019)

ライオンキング。嗚呼幼き小学生低学年に何度も見たディズニーアニメ。好きという訳でも嫌いという訳でもない、ディズニーの中でも私的には中間に位置するアニメ。 そして現ディズニーの怒涛の実写化ラッシュの手についにライオンキングも実写化…のようなものになった。 正直観る気は無かった。実はこの日観る映画はチャイルドプレイに決めていた。チャッキーがマーク・ハミル声で人をぶっ殺しまくり、ラストの熱い死闘を応援するつもり満々だった。 しかし今は夏休みそんなチャッキーも人気者で席はパンパン…

映画:翔んで埼玉 (2019)ネタバレ有

根強い差別問題。 それは東洋日本も同じである。グリーンブックがその人種差別に苦しむ人間との旅を通して主人公の考えが変わっていくと同じように、この翔んで埼玉の東京都民の二階堂ふみ演じる壇ノ浦百美も旅を通して変わっていく。 そして今、鼻で笑われ貶され己が地元をシャレの如く使われる埼玉県民の怒りが今牙を剥く。 …まぁ本作は大層なもんではないし、社会派なわけでもない。ただ飲みの席での野次のようなもんだが積もり積もればなんとやら、こんな映画も出来てしまう。 お高く止まった都民の醜さ、

20年前の実写ガンダム【G-SAVIOUR (2000)】ネタバレ有

これが実写ガンダムだ! ガンダムと実写。思えばガンダムと実写というのはなかなか結びつきが弱い。昨今では「レディ・プレイヤー・1」にガンダムが登場した事もあったけれどアレはゲスト出演という形。 初代プレステでも実写の太いシャアが登場する「GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH」なるゲームもアレな内容ではあったが頑張って一年戦争を再現していた。しかし今回レビューを書く「Gセイバー」は完全新作!なんと海外との共同制作で作られたインターナショナルなガンダムだ! …

映画: SPACE BATTLESHIP ヤマト (2010) ネタバレ有

キムタク!お前艦長代理をやれ!お前が古代進だ! わかってる。2時間であの遠いイスカンダルまで行って帰ってくるのを馬鹿正直にまとめるのは無理がある。なので今回のアレンジは結構驚きだけど納得してしまう。ガミラスもイスカンダルも意識集合体というよくわからないモノにするのもアリといえばアリだ。 双子星を表裏一体の惑星にしたり、エイリアンにしたり、森雪をパイロットにし、相原や佐渡先生を女にするのもこうなったらもうアリだ。 映像もいい。素晴らしい迫力のヤマトを見せてくれる。ドッグファイト

映画:ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 (2017) ネタバレ有

実写化乱造時代と言ってもおかしくない昨今の邦画事情。節操なく売れ線の漫画を実写化していくやり方はクオリティの落差もあってか映画化されても原作ファンには嬉しくない仕上がりになってしまうこともしばしばだ。そして遂に僕の好きなジョジョまでもこの時代の流れには逆らえず実写化された。ちなみに僕はとてもジョジョ(特に四部)が好きで「ジョジョの実写化も見届けてみせる!」という若干やけくそな気持ちで初日の一番早い時間に見に行った。 もちろんアクの強いキャラクターに、濃い世界観など日本が舞台の

映画:シティーハンター (1993)

「俺の名前は冴羽獠!」 いやいや、あんたジャッキー以外の何者でもないよ! シティーハンターの事はよくわかりませんが、石丸博也の声で喋る冴羽獠が本来ならあり得ないのは知っています。 そんでもって本作はもう頭を抱えるくらいコテコテのSEを使いまくったコメディアクションと雑なストーリー、そして漫画的表現でジャッキー・チェンといういろんな意味で濃すぎる一品。 漫画原作映画としてはアレかもしれませんが、ジャッキー映画としてはなかなか見所が多く、サービスたっぷりにジャッキーアクションを堪