ドラマ「アイのない恋人たち」第8話で感涙した話。
いよいよ最終回に向けてあと2話となった、ドラマ「アイのない恋人たち」。昨夜は第8話の放送がありました。
これまで素直になれなかった7人それぞれが本当の自分の気持ちと向き合い、前に進むために愛と勇気を持って行動する姿に胸が熱くなりました( ; ; )
まず、これだけは言いたい。
遊川和彦さん、この物語を書いてくださってありがとうございます!!!
先日、朝日新聞に掲載されたインタビュー記事で遊川さんがこの作品にどれだけの熱意をもって向き合ったかを知り、改めて感動したのでした。
この記事の中で、遊川さんがおっしゃっていたことの中でいちばん印象に残ったのが、自分の人生をかけて人間を掘り下げていくと「この人しか言わないな」という台詞が出てくる。という部分。
それぞれの登場人物が深く描かれているから、感情移入して観てしまう。応援したくなって、毎週、一緒に喜んだり涙したり。誰かと語り合いたくなったり。ドラマの良さってこういうところだよね。
真和という自身の分身のような役への想いも語ってくれています。ぜひたくさんの方に読んでいただきたい記事です。
定番となった男子3人のリモートでのワイワイトークが第8話では、奈美のリードもあって初めて女子3人でも行われ、それぞれ対照的な会合に。
栞が実家に戻ったことで物理的な距離が離れてしまった女子3人ですが、離れても顔を見て話したいと思う相手、これはもう間違いなく友達だよね!
絵里加がブックカフェを始めなければきっと出会うことのなかった3人。学生の頃なら同じグループにはいなかったであろうタイプの違う3人が、30歳を過ぎて出会い、少しずつ仲良くなって何でも話せる仲になっているのがなんだかとても微笑ましい。
一方で、今回はこじらせ真和が発動し、ある意味八つ当たりのような心無い言動からケンカをしてしまう男子3人。
真和にとって多聞と雄馬と過ごした高校時代は、自分の脚本のワンシーンになくてはならないシーンとして盛り込むくらい大切なもの。それは唯一、自分だけ15年前の約束を忘れないで、約束の日に待ち合わせ場所に行くくらいに。
今も男同士ならではの遠慮のなさで、ある意味何を言っても許されると甘えているのが真和なのかもしれません。暴言を吐いてしまった後、1番最後までオフラインにならずにポツンと残される真和、きっと「やってしまった。。。」と後悔してるね。
最終回ではまた仲良し3人、何なら男女6人でのリモートトークが見たいです!
今回、物語を動かす重要人物となったのが、愛ちゃんの息子の晴人くん。
真和が晴人くんの純粋な問いかけに対し、子供扱いせず、1人の人間として、そして自分自身も苦しんできた大人として、まっすぐに伝える言葉が胸に響きます。
「前にも言ったけど、人間ってのは弱い生き物なんだ。つらいことや苦しいことがあると、人のせいにしたり、問題から目を背けたり逃げたりする。」
「僕はそんな人間になりたくない!」
「うん、子供のときはそう思うけど、大人になると、そうもいかない。晴人だってきっと、(胸の)この辺りが嫌な気持ちになったり、暴れたくなることだってある」
まさに真和自身が体感してきたことを、昔の自分のような晴人くんに伝えているから言葉に説得力があって。
晴人を励ます役割を母親である愛ちゃんの肩をポンッと叩いて「それはおまえの仕事だろ」と交代するところもすごくいい( ; ; )
なりたかった自分になれていないことを隠しながら、強がるように生きてきた真和と愛ちゃんは、ある意味とても似ているから共鳴する部分が大きいのだと思う。
「晴人がお腹の中にいる時にいつも弾いてたの」
と穏やかな表情でピアノに向かい、「月の光」を弾く愛ちゃんの姿がとても美しかった。
大事な場面で愛ちゃんの背中を押すのはいつも真和だね。
そして、言霊を伝授する真和には、福士蒼汰くんが過去に演じた仮面ライダーフォーゼの如月弦太朗が宿っていた気がする(*˘︶˘*)。.:*
彼が放つ「もう大丈夫だ!」の言葉にはいつも勇気づけられます。きっと晴人にとって、真和はヒーローだね!
そんな真和と晴人のやり取りを見ている愛ちゃんが涙を浮かべている表情も、とても素敵でした。真和がパパだったら良いのに、と思う晴人の気持ちもよくわかるよ。。
さてさて、気になる最終回の結末ですが・・・
「どちらが選ばれても恨まない、そしてどちらかを選ぶまで真和を許さないという、女同士の不思議な協定を結ぶ。」
と公式サイトにも書いてある、ということは、どちらも選ばない選択肢はなさそう。
今回、真和はお父さんに向けて、「自分もお父さんのように1人の人を愛し続けたい」とはっきり伝えています。
きっとようやく不特定多数の人と出会うマッチングアプリからも卒業だね!
絵里加が初恋の痛みを良い経験として前向きに進むラストにもできる展開ではあるけれど、個人的にはやはりここは絵里加の想いが実ってほしい!
今回、真和が両親と向き合い、ずっと心に蓋をして避けてたお母さんに対する思いを打ち明けることができたこと。中学生の時からどれだけさみしくて、会いたくて、諦めるしか選択肢のなかったことがつらかったか、正直にお母さんに伝えられたこと。
そして、そのつらかった気持ちを自分で認めた上で、お母さんを赦すという気持ちになれたこと。
そこには少し強引にでも向き合うきっかけを作り、根幹の部分のわだかまりを溶かしてくれた絵里加の存在がとても大きいと思うから。
そんな和解の場所に絵里加のブックカフェを選んだことも、きっと背中を押してくれた絵里加にその瞬間を見ていてほしかったからなのかな、と思いました。
絵里加のお兄さんや晴人に寄り添って一歩踏み出すきっかけを与えた真和だけど、きっと絵里加がいなければ、自分自身が1番つらかった部分の蓋を開けて向き合うその一歩はきっと踏み出せてない。
他人の人生になら、こうすればいいと客観的に見て伝えられることも、自分自身のことになると見えなくなったり、逃げたくなったりしてしまうこと、とてもリアルな日常だと思います。
偶然出会い、この人の書く物語が読みたい、脚本を読んで泣いてくれた、いう部分の繋がりから始まった、全くタイプの違う真和と絵里加だけど、時にはぶつかり合っても、お互い共感したり励まし合ったり、補い合って生きていける2人だと思いました。
真和がヒーローだと言ってた「あなた、その川を渡らないで」の老夫婦のように。
もちろん愛ちゃんや晴人とはこれからも大切な友達とその息子として、変わらない関係を築きながら。ということで、予告の愛ちゃんとのハグは、「ありがとう」のハグかな、そうだといいなと言霊、置いておきます!
1分予告を見ると、どうやら高校時代の真和がサプライズ登場するようで?!夢にでも出てくるのかしら(*˘︶˘*)。.:*
いよいよ3/17が最終話の放送。あの予告の真和の笑顔は、きっと自分が本当に書きたかった物語が書けて完成した笑顔だと思うので。
「愛とは、許すことだ。」
「自分と同じくらい恋愛が苦手な人たちが愛し合ったおかげで、俺たちはここにいる。だから、勇気を振り絞って愛を伝えよう。」
「愛とは、自分の原則やルールを破ることだ。」
「愛とは、奇跡を信じ続けることだ。」
「愛とは、勇気の証だ。」
この愛に溢れた物語を遊川さんがどんな結末で締めくくり、役者の皆さんがどんな風に演じたのか。残り1話、じっくり見届けます。