【イベントレポート】Sustainable Food NIGHT #17_20240523
こんにちは! Sustainable Food Asia株式会社(以下SFA)インターンの富澤です。
2023年6月グランドオープンのSustainable Food Museum(以下:ミュージアム)内で2024年5月23日に開催された「Sustainable Food NIGHT#17 サステナブルフードミュージアム トークイベント@虎ノ門」の開催レポートをお送りいたします!
Sustainable Food NIGHTって?
日本・アジアから世界に「サステナブルフード」を定義するべく国内外でイベント開催や出展、現地ツアー等を行うSustainable Food Asia株式会社が主催する、月例ナイトイベントです!2023年6月グランドオープンのSustainable Food Museum(以下:ミュージアム)内で毎月、サステナブルな食の未来を作るため奔走するスタートアップ企業の代表をゲストに招き、トークセッション+試食懇親会を開催しています。
ゲスト紹介#17: fabula代表 町田 紘太氏
今回は、fabula株式会社(以下、fabula)の代表、町田 紘太氏をゲストにお招きし、「フードロスの可能性を探る〜感動を産む、食べる以外の新たな価値とは?〜」というテーマでのトークセッションと、フードテック各社の試食会兼交流会が実施されました。
fabulaは、「100%食品廃棄物から作る新素材」をコア技術として用いて、廃棄されるものから作る新素材の開発・販売を行なっているフードテックスタートアップです。
“ゴミから感動をつくる”ことをビジョンに、⾷品廃棄物を原材料として再利⽤し、暮らしに役⽴つ新素材として価値を⽣み出すことを⽬指しています。
イベント概要
イベント参加者のバックグラウンド
毎回、様々なバックグランドをお持ちの方にご参加していただいております!(ハッシュタグ形式で、属性を記載してみました!)
◆トークセッション◆
「フードロスの可能性を探る~感動を産む、食べる以外の新たな価値とは~」
研究スタートのきっかけ
「食べられるコンクリートがあったら面白い」という発想から始まったのが、東大発のベンチャースタートアップfabulaです。
コンクリートの研究を専門とする研究室に在籍していた町田氏は、コンクリートが年間数千万トンの廃棄が出ていることや、コンクリートに代わる次世代の建材が必要になるという社会課題から派生して、食品廃棄物で食べられる新素材の研究がスタートしたそうです。
fabulaのコンセプトとして、「ゴミの地産地消モデル」を目指しています。食品廃棄物をリサイクルするだけではなく、食品廃棄物を原材料とした暮らしに役立つ素材として、価値のあるものに変えていくという考え方を大切にしています。
トークセッションでは、その活用事例をいくつかご紹介してくださいました。
このように、その地域で廃棄される食品を活用し、エネルギー使用量や物流コストを最小に抑え、環境に良い新素材を開発しています。
fabulaのフードテック技術とは? ~乾燥・粉砕+熱圧縮成形~
そんなfabulaの新素材は、食品廃棄物を乾燥させ、粉砕し、熱圧縮成形という技術を活用することで作られています。
わかりやすい例として、町田氏は「たこせんべい」を例に挙げていましたが、タコをプレス機でプレスしおせんべいにしているようなイメージで、様々な食品廃棄物を圧縮し、新素材にしています。
fabulaの新素材の特徴の一つとして、基本的にバインダー(結合材や接着材)を入れないで作られるという点があります。
一般的にプラスチックは、射出成形という、樹脂の化学反応を活用した方法で作られます。それに比べ、熱圧縮成形は物理的な方法で作られます。
このような方法で作られた素材は、建設材料として十分な強度があり、白菜で作った場合は、コンクリートの4倍の曲げ強度があります!
原料にする食材によって強度に違いがあったり、見た目や香り、味も様々あるそうです。
また、バインダーを使用しないことで、また新たな素材に再利用することができたり、そのまま土に返すこともできるという特徴もあります。
混ざりものがなく、100%食品廃棄物なので、再利用や廃棄もしやすくなっています。
「フードロスの可能性を探る~感動を産む、食べる以外の新たな価値とは~」
これからの時代、リサイクルが当たり前になってくると、リサイクルをしたという手段が価値になるのではなく、動脈産業や静脈産業に関わらず、物自体の価値が重要になっていきます。
そのため「その素材でしかできないもの」という価値、素材や機能の価値から感動を生むことを目指していきたい、というお話をシェアしてくださいました。
「災害大国の日本。避難所や防災設備をfabulaの素材で作ることができれば、災害時の万が一の備蓄になるのではないか」
そんな未来のお話に加え、リサイクル・アップサイクルを当たり前の文化にしていきたいという、目指す目標のお話もしてくださいました。
「食べられる家も夢ではない!?」と感じることができましたし、フードロスの新たな可能性とfabulaの取り組みに凄く期待したいです!
ここでは書ききれない内容も毎回盛り沢山なので、ぜひ次回は直接イベントの熱量を体感しにお越しいただけること楽しみにしております!
試食会提供商品ラインナップ
fabulaの100%食品廃棄物由来の新素材
テーブルマーク株式会社のBEYOND FREE「糖質30%オフ お皿がいらない明太クリームうどん /ぶっかけ牛肉うどん 」
池田糖化工業株式会社とgreenaceの野菜の粉末Vegeminのコラボ「SFB(Sustainable Food Burger)」
池田糖化工業株式会社とフリーズドライFRUPPUのコラボ「カッサータ」「焼きとうもろこしスナック」
Omi farmの規格外野菜 (きゅうり、ピーマン)
meiji「アグロフォレストリーミルクチョコレート」「チョコレート効果Wプラス」
畑の管理から製造法までこだわった上質なお茶「TeaRoom」
Delicious Revolution(デリシャスレボリューション)のクラフトビール「KASANE」
試食会兼交流会の様子
後半は1Fのミュージアムスペースにて試食会兼交流会が実施されました!
fabulaの新素材を手に取ってもらいつつ、テーブルマークのうどん、池田糖化のハンバーガー、規格外野菜(きゅうり、ピーマン)、明治のチョコ、TeaRoomのお茶、クラフトビール「KASANE」をお楽しみいただきながら、前半のトークセッションの熱量冷めやらぬままに、懇親会の時間を皆さんお楽しみいただけている様子でした!
業界の方々が集う秘密基地的な場所として、虎ノ門のミュージアムは、今後も定期的にイベントの開催や各社とのコラボ企画を進めてまいります!
次回イベントのご案内(2024/6/27開催)
次回は、6月27日(木)18:00~20:45にて開催予定です!
「3Dフードプリンターが実現する「共に食べる」選択肢の拡大」
3Dフードプリンター技術を用いて、これからの時代に求められる食体験の価値を生み出すべく、機材の導入支援から商品開発・ワークショップ等による認知拡大まで一気通貫して手がけるByte Bites株式会社の若杉 亮介氏をゲストに迎えて、トークセッション&試食会を行います!!https://sustainablefoodnight18.peatix.com/
お申込みはこちらのPeatixからお願いいたします!
まとめ
Sustainable Food Museumでは定期イベントの実施だけではなく、ワークショップなどのイベント開催、サステなおむすびでのコラボ商品の展開、ショーケースプロダクトの募集等、幅広い展開を予定しております!
ご興味ある方は、ぜひ以下へのご連絡お待ちしております!
Sustainable Food Museum お問い合わせ窓口 showcase@sustainablefoodasia.com