左利きであるだけで、僕はめちゃくちゃ得をしている。
我が家の自己肯定感底上げ大臣こと、母がこんなウェブサイトのURLをLINEで送ってきた。
この記事は、脳外科医の加藤俊徳氏が発表した著書『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』を紹介するものだ。
これによると、どうやら左利きの人は、右脳を主に使っていて、そこでは「並列思考」が行われているらしい。この「並列思考」とは、別名「パラレル思考」と言い、様々な情報が散乱していて、それを独自に組み合わせて考えることを指すらしい。そのために、そのバラバラな情報を組み合わせて、複数のことを同時に行うのも得意だという。
逆に右利きの人は、「直列思考」を得意としており、言葉や計算、そして論理的、分析的な思考をすることができる。そのため、斬新な発想というのは生まれにくいらしい。
ふーん。左利きすげぇや。
という話ではなくてですね。
今回の記事は、左利きってすっごい得なんじゃね?ということなんです。
それがなぜか、すごく簡単に説明してみましょう。
僕が生まれてすぐ、まだ幼児なのに左手でスプーンを持とうとしていたらしく、祖母が「左利きは不便なことが多いから」という理由で矯正させようとしたらしい。(実際、昔は「ぎっちょ」という言葉があって、これは差別的な意味合いを含んでいた)
しかし、母親は「伸び伸びと育てたい」という教育方針から、これを拒絶。それにより、今の僕は引き続き左利きというわけである。
しかし、祖母が言ったように不便なことはけっこう多い。よく言われるのは、「改札とかで、ICカードをタッチするとき不便じゃない?」というものだ。
うん。これは確かに不便だ。だって無意識で左手で持っているので、改札の直前でそれに気づいたときには、体全体を使って「ピッ!」としなくてはならない。これはすごく疲れる。
あと、何かの署名をするときにペンを持たせてくれるときは、100%右手に一旦持たされるので、いちいち左手に持ち替えなければならない。その時の受付の人とかの反応はだいたい「あっ…」なので、少し申し訳ない。
あと、飲食店に行ったときに、右利きの人と手がぶつかってしまうのを避けるために端に座ることが多い。これも面倒で、いちいち最初に「あ、俺、左だから端で…」とか言わなくちゃいけないのだ。
このように面倒なことがたくさんあるのだが、それらに負けないレベルの最大最強の利点がある。
それは、「簡単に天才のフリができる」ということだ。
おーい!そこー!笑うなー!
マジで言っているのだ。
左利きは天才のレッテルを張られることが多い。
左利きというだけで、まず「え、左なんですか?」と言われる。
たいていの左利きは、これを「またかよ、だる、、」と思うらしいが、僕からしたら、こんなの天才ぶるアピールのチャンスタイムである。
かなり得意げに「そうなんですよ~( ´,_ゝ`)」と答えると、間違いなく引かれるので、少し抑えめに「いや~不便ですよ、、」とか言っておくといい。
そのあとの会話で、ちょっとだけ、ほんとにちょーーーーっとだけ、天才っぽいエッセンスを加えるのだ。やりすぎはダメだぞ。
例えば、「いや~僕って、すごい絵が下手なんですけど、高校の時の美術の評価が、なぜか5でね~。授業前とかに美術の先生と仲良く話しておいてよかったな~」とか言う。これぐらいのやつを放っておくと、「あれ、、、こいつ、、、もしや、、、」感が出るのだ。ん?出るのか?いや、うん、出るのだ。
まぁ、とりあえずなんのためにもならない話術のアドバイスはこのぐらいにしておいて、、、そうそう、ほかにも有名人とお揃い作戦もできる。
有名人と何かがお揃いというのは、けっこう珍しいものだ。服とかはもしかしたらハイブランドとかであれば被るかもしれないが、彼らも着替えるのでそれで終わってしまう。一方で、名字だったり、利き手というのは不変なので、被った時のプレミア感が桁違いだ。
その証拠にまず、左利きの芸能人を見てみよう。
まず、松本人志。ほ~ら天才!言わずと知れた、お笑い界のドン。
次に、嵐のニノ。ほ~ら!!実はこれが一番うれしい。この前の記事でも書いたように、僕はニノのことを心からリスペクトしている。
ほかにもたくさんいるぞ。
あいうえお順だと、石野卓球(電気グルーヴ)、石原慎太郎、王貞治、尾崎世界観(クリープハイプ)、小栗旬、GACKT、坂本龍一、笑福亭鶴瓶、野口壮一(宇宙飛行士)、日村勇紀(バナナマン)、本田圭佑、綿矢りさ(作家)などなど。その界隈では天才と言われる人ばかりなのである。
いやいやちょっと待て、と。
そんなこと言ったって、たまたますごい人たちが左利きなだけなんじゃないか?と茶々を入れてくるダルい奴らもいるだろう。
そんなことはわかっている。
僕が言いたいのは、左利きの価値を高めている一因が、こういう有名人たちなのだ、ということだ。
つまり、ただ左利きというだけで、僕ら一般レフティーたちが恩恵を受けられているのだ。本当に頭が上がらない。ありがとう。
あと、芸術のセンスがあるというのもよく言われる。これは完全に嘘で、僕なんか絵のセンスがまるでない。ゾウが鼻で筆をつかんで描いた絵の方がずっと上手いだろう。
しかし、絵というのは抽象画みたいなのであれば、一般人には上手い、下手の判別ができないので、天才っぽいポイント、略して、「天才ぽいポイ」が獲得しやすい。
例えば、僕は高校1年か2年のときに、授業で「風神雷神図」を描いた。ちなみに本物はこんな感じだ。
左側に雷神、そして右側に風神が描かれている。そして僕が実際に書いた、抽象画版、風神雷神図がこれだ。
どうだ、このあふれ出る、天才感は。
ちなみに作者(僕)としては、右側が雷神で、左側が風神のつもりで描いているので、これを反対に実家の壁に飾った母親のせいで、天才ぽいポイは少しだけ削がれてしまっている点は否めない。
しかーし!!この原型もクソもない躍動感と、わかる人にはわかる風のこの画風。僕は別にこれに関しては天才っぽさを意識して描いていないので、やはり僕は天才っぽい止まりであるところが、少しだけ悲しい点である。
こんな感じの絵なので、友達には当然「は?」などといった、心無い言葉を浴びせられたが、美術の先生だけは「これは本当に素晴らしい!」とほめてくれた。引っかかったな、、、
このように、左利きはその珍しさ(詳しくは知らないが、全体の8~10%程度とは聞いたことがある)から、いろいろなイメージを持たれやすい人々である。
多くの左利きの人はこれを面倒だと感じるらしいが、僕からしたらこれはもう千載一遇のチャンスで、これを活かすほかない!と日々目論んでいる。
どうやら、僕は「天才っぽく見せる」のが好きらしい。
たぶん一生天才にはなれないので、これぐらいの能力で我慢しておきたいとは思う。はぁ。
また明日!
小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!