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【ドリームキラー】

ビジネス知識🔜
苫米地流コーチング術その9

ドリームキラーとは何か?
どんな人がドリームキラーか?
できればドリームキラーに邪魔されないための対処法などがあれば知りたい…。

そんな風に思い悩んでいる人はいませんか?

実はこのドリームキラーには2種類のタイプが存在します。それは、善意のドリームキラーと悪意のドリームキラーです。

ここでは、2種類のドリームキラーと、自分の目標をドリームキラーに邪魔されずに達成したいという方のために、認知科学者の苫米地英人博士が教えてくれる「ドリームキラー対処法」と「うまく付き合うコツ」を合わせてご紹介します。

《ドリームキラーとは》

ドリームキラーの存在は時に厄介に感じるものです。でも、このドリームキラーは、あなたの将来の夢をサポートしてくれる存在になる可能性もあります。

ここでは、ドリームキラーの意味と、2種類存在するドリームキラーについてお伝えします。あなた自身もドリームキラーになっていないか確認してみてください。

『ドリームキラーの意味』
ドリームキラーは、「夢を壊す人」という意味で、あなたが将来の夢を誰かに話した時に、それを否定するような言葉を使ってあなたの夢を壊そうとしたり、その夢を考え直させるようなことを言ってくる人です。

例えばあなたの将来の夢を誰かに話した時に、「それはわかるけど…もっと地道に…」とか、「お前にできるわけがない…」「そんなことよりも安定した将来を…」などのように言われたことがありませんか?

あなたが将来のことを真剣に考えて、「よし!やるぞ!」という気持ちになっているにも関わらず、それを誰かに話すと、必ずといっていいほどそれを否定するようなことを言う人がいますが、そのような人のことをドリームキラーといいます。これは、人それぞれ持っている心地よいと感じる領域に変化が起こるかもしれないという不安が作り出したものです。

私達は、恐怖を感じる空間に身を置くと不安な気持ちになり、すぐにでもその場から離れるという行動を取ります。その一方で、心地よいと感じる空間に身を置くと安心感が生まれ、常にそれを維持しようとします。この、苦痛や不満を感じない空間=領域をコンフォートゾーンと言い、同じコンフォートゾーンを持つ人同士が集まりやすい傾向にあります。

意気投合した人と友達になるのも、コンフォートゾーンが似ているからというのが理由のひとつです。

ドリームキラーは特に、家族、先生、上司、同僚がなりやすいと言われていますが、これは、あなたと同じ空間で過ごすことが多く、以前からのあなたをよく知っているため、あなたの変化にはとても敏感だということが要因です。そして、近しい人の中で、あなたの変化の影響を受ける人がドリームキラーとなります。

あなたが将来の夢を話すと、それを聞いた相手は「自分の領域に変化が起きてしまいそうだ!!」と感じ、あなたの夢を否定するようなことを言ってくるのは、自分の心地良いと感じる領域=コンフォートゾーンに変化が起こるのを防ぐためです。

また、あなたが抱いた夢で、あなたが失敗してしまうのではないか?という不安からも生まれます。

でも、いろいろ自分なりに考えて決めた将来の夢を、誰かに話して否定されたらショックですよね…。

自分が話した夢を何度も否定され続けられると、「自分の考えが間違っているのだろうか?」とか、夢の内容を考え直し「やっぱり無理だ…」などのように諦めてしまう人も少なくありません。そして、次第にドリームキラーの存在そのものに苦痛に感じるようになり、人間関係までもを悪化してしまう事態を引き起こすのがドリームキラーの怖いところです。

ただし、このドリームキラーには善意と悪意の2種類のタイプが存在するので、一概にドリームキラー=悪い人と決めつけるのも考え物です。あなたが見てきたドリームキラーはどちらのタイプでしょうか?

『善意(無意識的)なドリームキラーと悪意(意識的)なドリームキラー』
ドリームキラーには2種類のタイプがあり、善意のドリームキラーと悪意のドリームキラーが存在します。

善意=無意識的なドリームキラーは、あなたと過ごす時間が多く、あなたの変化に敏感な人で、家族、先生、上司、同僚がなりやすいです。

あなたに失敗してほしくないという考えがあり、「やめておきなさい」などのように言う場合も多いのが善意のドリームキラーの特徴と言えます。

悪意=意識的なドリームキラーは、あなたが成功するような将来の夢を話したり、今よりも幸せになるかのしれないと感じることを話すと、妬みや僻みを抱きながら、あなたの将来の夢を壊そうとする人です。

例えば…

人気のブランドバッグをあなたが持っていると「それは似合わない…前のほうが良かった」と言ったり、TVで成功している人をみると悪口などを言う人がいます。これは、精神的に相手を下げた気になりたい人で、悪意=意識的なドリームキラーと言えます。

また、あなたが働いている会社の同僚などでも、あなたが昇進することが分かった時や、あなたが仕事でうまくいっている姿を見るとそれを不快に感じ、あなたのやる気を損ねるようなことを言ったりするのが悪意のあるドリームキラーです。実は友人と思っている人でも悪意のあるドリームキラーの場合があるので注意が必要です。

ドリームキラーを大きく分けて説明すると次のようになります。

善意(無意識的)ドリームキラー:あなたのことが心配している、あなたに変わって欲しくない(プラスの変化でも無意識的に嫌がる)
悪意(意識的)ドリームキラー:あなたのことを妬んでいる、あなたに上手くいって欲しくない

どちらも共通しているのは、あなたが変わることによって、自分のコンフォートゾーンが乱されるのを恐れているところです。異なる点は、あなたを心配しているか、妬んでいるかという部分です。

善意のあるドリームキラーとは違い、今すぐにでも距離を置きたいのが悪意のあるドリームキラーです。

『あなたもドリームキラー?』
ここまでの内容で、ドリームキラーの本当の意味と、2種類存在するドリームキラーについては理解できましたでしょうか?

因みに、あなた自身が誰かのドリームキラーになっていることもあります。
また、自分自身のドリームキラーになっていることも十分にあり得ます。

あなたは、自分の夢を考えた時、自己対話でドリームキラーのように自分に語り掛けていることがありませんか?「将来こうしたい!」と考えていても、「いや…もう遅いよな…諦めよう…」とつぶやいたり、「自分にできるはずがない」などのように自分に言い聞かせるような時がありませんか?

この時あなたは、自分のコンフォートゾーン=心地よいと感じる領域に留まろうとしている気持ちが大きいため、自分自身がドリームキラーとなって自分の夢を阻止しているからですが、人に言われた否定的な言葉をきっかけに、自分が真剣に考えて定めた将来の夢を、自己対話で諦めてしまうことほど勿体ないことはありません。

あなたは自分の将来の夢を人に話した時、どんな風に答えて欲しかったですか?
将来の目標をしっかりと設定していれば、自分自身がドリームキラーになることはありません。
人に何を言われてもブレないくらいの将来の夢を設定してください。

ドリームキラーには2種類のタイプが存在しますが、あなたにはどちらのドリームキラーにもならず、ドリームサポーターとして多くの人の夢を応援していける人になってほしいと思います。

※ドリームサポーターとは
将来の夢(ゴール設定)が自分よりも高い人を見た時、相手の夢(ゴール設定)に合わせて自分の夢をあげようとする人のこと。

《夢を壊したくなる理由と影響力》

ドリームキラーがどうして人の夢を壊したくなるのか?ということと、その影響力についてお伝えします。

『異変が起きると不安になる領域』
人にはコンフォートゾーンというものがあります。コンフォートゾーンに関する詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。コンフォートゾーンには現状維持機能(=ホメオスタシス)があるので、変化が起きると私たちは不安を感じてしまいます。

このコンフォートゾーンを維持しようとした結果、ドリームキラーが生まれてしまうということをこれまでお伝えしてきました。

ドリームキラーから否定的なことを言われないようにするためには、「あなたの将来の夢を誰にも言わないことだ」と苫米地博士は言っています(専門職であるコーチに対しては夢やゴールを言っても大丈夫です)。

また、人間の脳がクリエイティブに何かを達成するためには、「やらなければならない」という気持ち(have to)ではなく、「やりたい」という気持ち(want to)でいることがとても重要だと教えてくれました。

自分の夢を人に話すことで、それを「やらなければならない」という気持ちになることを避け、ドリームキラーをつくらないためにも自分の夢は人には話さないほうがいいということですね。

「あなたの夢は何ですか?」と聞かれても、安易に自分の夢を話さないようにしましょう。なぜなら、あなたの夢を話した相手のコンフォートゾーンが異変をキャッチして、あなたに否定的なことばを浴びせるかもしれないからです。

『自己イメージにも悪影響』
ドリームキーラ―のネガティブな言葉を聞き続けていると、自己評価がセルフイメージに与える影響力よりも、ドリームキラーがセルフイメージに与える影響力の方が大きくなってしまいます。

日頃の生活でやりたいことや自分に自信が持てるようなことがあっても、「きっと無理だろう…」「今回は運が良かっただけ…」といったように、自己評価を低くしてしまう人もいます。

言葉はそれほど私達の生活に影響を及ぼしているというのは、ドリームキラーに悩まされているあなたならもうご存知ですよね?自己評価=自分の能力に対する評価は、人に決めてもらうものではありません。自分の自信を失わないためにも、自分の評価は自分でしましょう!

『身近な存在があなたの夢を監視している』
ここまで、ドリームキラーについて詳しく解説しましたが、どうすればこのドリームキラーと上手くやっていけるのか?と考える人も多いと思います。

また、ドリームキラーは最終的にはあなたのドリームサポーターになる可能性もあるとお伝えしましたが、善意のドリームキラーは、あなたが将来の夢を叶えていく過程で、それをサポートしてくれる人にもなります。

例えば金銭面、もしくは、あなたが将来の夢を叶えるためにどうしても時間が取れず、子供を迎えに行けない時に代わりに行ってもらわなければならない時など、身近な人に頼った方がいいケースもあります。そんな時、普段はあなたの夢を壊そうとするドリームキラーでも、あなたの頼み事は聞いてくれるはず。

そうして将来の夢を追いかけているあなたの真剣な姿を見せることで、いつもは否定的な言葉を言ってくるドリームキラーが、あなたの真剣な姿に圧倒されてドリームサポーターになることもあります。

ですから、何かに夢中になっているあなたの姿を堂々と披露しましょう!夢に向かって没頭しているうちに、だんだんドリームキラーの悪影響を受けなくなってきます。

例えば…

「いつもドリームキラーに言われる言葉だけど…なんだか今日はいつもよりイライラしない…」
「いつもドリームキラーに言われる言葉だけど…今日は笑って返事をすることができた」
「いつもドリームキラーに言われる言葉だけど…そんなに心配してくれてありがとうと言えた」

このように、自分の夢がブレないほど叶えたい夢を見つけて設定すると、ドリームキラーの言葉を参考程度に聞けるようになり、相手の言葉と自分の評価を切り離して捉えるようになります。

自分の夢を叶えた人は、自分ひとりの力ではなく、周囲に助けられたからこそ夢を叶えられたと感じる人がほとんどです。ドリームキラーは時にめんどくさい相手でもありますが、あなたの将来の夢を叶えるためにも、ドリームキラーと上手く付き合う方法を身に付けてください。その方法は次の章で紹介します。

《ドリームキラーと上手く付き合う3ステップ!》

あなたの夢をドリームキラーに壊されないためにも、ここでは、ドリームキラーと上手く付き合う3ステップと、夢を実現するための方法をお伝えします。

『ステップ1 ゴール設定をする』
まず最初に、ゴール設定=今あなたが設定している自分の夢が本物なのか?をチェックします。

その夢は「心の底から本当でやりたいと思う事」ですか?その夢を否定されるとすぐに諦めたり、今の自分ができるかどうか?を考えて悩んだりしていませんか?

苫米地博士が教えてくれるゴール設定は、「自分がビビッてしまうくらいに大きなゴールを設定すること」と言われています。

今の自分ならできるだろう…と思えることを設定するのではなく、今の自分には想像もできないくらいの夢を設定して、なんとなくでもそれに進んでいくことで、それに合った行動をとるようになります。次第にそれがコンフォートゾーン=心地よい空間だと感じれるようになれば、人間はそれを維持しようとする脳の働きがあるため自然とその夢に引っ張られるようになるということです。

ゴールを設定して、それに合ったコンフォートゾーンを感じるようにすること。そして、あなたの夢=ゴール設定は人には言わないようにしてください。

ここで思い出していただきたいのは、ドリームキラーが生まれる理由です。あなたが自分の夢を誰かに話した時、それを聞いた相手が自分の心地よいと感じる空間=コンフォートゾーンに変化が起きそうだと感じると、あなたの夢を阻止するために否定的な言葉を使います。

ですが、あなたはそのドリームキラーの言葉を真に受けないでください。あなたのコンフォートゾーンはそのドリームキラーとは違うところにあるはずです。あなたが見ている世界(ゴールを達成した世界=ビジョン)と、ドリームキラーが見ている世界(現状)は全く違うものなので、すぐには理解されません。

また、言えば言うほどに相手は自分のコンフォートゾーンに異変が起きそうだ…と感じるため、あなたの夢をなんとかして諦めさせようとします。ですので、決してあなたのゴールを誰かに言わず、自分が心地よいと感じる空間=コンフォートゾーンをゴールを達成した状態にしっかり定めてください。

今までの自分に納得できず、今よりも良くなりたいと考えて夢を設定したあなたは、今のコンフォートゾーンのままでは夢を実現することができません。あなたが本当で達成したいと思うゴールを決めたら、コンフォートゾーンを広げましょう!

『ステップ2 コンフォートゾーンを広げる』
今の自分よりも良くなるために、あなたが本心から描いた夢を叶えるのに努力したり何かに耐えたりする必要はありません。

なぜなら、その夢が本当に叶えたい夢の場合、それに合ったコンフォートゾーンに広がり始めるため、人間の脳は、そのコンフォートゾーンを守ろうとする力が働き、自然とそれに引っ張られるかのように行動しはじめるからです。

コンフォートゾーン(心地よいと感じる領域)は自分で広げることができます。

あなたが今よりも成長した自分になっている夢=ゴール設定をしたなら、それにあったコンフォートゾーンに広げてください。今のあなたと将来に設定したゴールに雲泥の差があったとしても、今のあなたが夢を叶えた時の自分のコンフォートゾーンを設定していれば、あとは自分が本当でやりたいことだけをやっていれば夢を実現できます。

夢を実現するためには、あなたが本当に心からやりたいと思う夢を設定するということと、それを実現するために必要なコンフォートゾーンを広げるということが重要だということです。

『ステップ3 エフィカシーを高める』
ドリームキラーに言われる言葉は、自分にとって気持ちの良い言葉に受け取れない言葉がほとんどですが、そのような言葉も、あなた自身の能力に対する自己評価=エフィカシーを高めることで気にならなくなります。

あなたの夢を壊されないためにも、ドリームキラーと上手く付き合っていくコツとしてエフィカシーを上げることをお勧めします。

エフィカシーは自分の能力に対する自己評価です。
今のあなたは自分の能力に対してどのようにお考えですか?

これまでドリームキラーの言葉に悩まされていた人は、自分の能力を自分自身で決めずに人の意見に左右されてきたのではなでしょうか?だからこそドリームキラーの言葉を苦痛に感じ、自分の能力を封じ込めてきた可能性があります。しかし、自分の能力がわかるのは自分だけです。

あなたが諦めたその夢は、本当にあなたができないことですか?

ドリームキラーの言葉に惑わされないためにも、自分が本当にやりたいと感じて設定した夢を実現するためにも、自分の能力に対する自己評価は絶対に下げないようにしましょう。

少し前の内容でも書きましたが、ドリームキラーには自分の夢を言わないことです。また、どうしてもドリームキラーに自分の夢を話してしまった場合でも、ドリームキラーの言葉を聞くたびに、自分がどれだけ成長したのかを感じるための目安として聞き流す程度に受け止めましょう。

《最後に》

ドリームキラーの特徴と対策法をまとめるとこうなります。

【ドリームキラーの種類】
善意のドリームキラー
悪意のドリームキラー
【ドリームキラーが生まれる理由】
現状のコンフォートゾーンを維持したいので、同じ現状にいるはずのあなたの変化を阻止しようとするから。
【ドリームキラーと上手く付き合うコツ】
・ドリームキラーには自分の夢を言わない
・自分が心からやりたいと感じる本当の夢=ゴール設定をする
・心地よいと感じる領域=コンフォートゾーンを広げる
・自分の能力に対する自己評価=エフィカシーを高める
大きく分けるとこの3つになります。

ドリームキラーの存在は、あなたの捉え方によっては苦痛に感じない存在です。また、将来はドリームサポーターにもなる可能性もあるので、今は自分の夢に否定的なドリームキラーでも、あなたがドリームキラーと上手く付き合うコツの3ステップを実践することで、いつかはドリームキラーも応援してくれるようになるでしょう。

多くの人を味方につけてあなたの夢を実現してください。始めるのに遅すぎることはありません。また、止めるのに遅すぎることもありません。ドリームキラーに悩んでいた人は、今から悩むことを止めて、自分の夢を実現するために今から実践してみましょう!

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