30代の夫婦がセックスレスになる原因は妻の愚痴にある
おはようございます、レスの相談やカウンセリングを行っている金子です。
本日は30代の夫婦のセックスレスについて解説します。
30代からセックスレスが増える
国立社会保障・人口問題研究所の調査を見ると30代から急にセックスレス夫婦の割合が増えることが分かります。
25歳~29歳:33.3%
30歳~34歳:51.1%
35歳~39歳:42.4%
(参照:妻の年齢別にみた過去1か月以内の夫婦間の性交の有無)
別のデータではたとえ子供がほしいと思っている夫婦であっても30代はセックスレスになっている夫婦の方が多いことも分かっています。
当方に相談に来ている方々の傾向を見ていると、30代の夫婦がセックスレスとなる原因の一つとして妻の愚痴が挙げられます。
愚痴を言うのをやめることで、セックスレスが解消した人もいます。
「私は愚痴なんか言わない」という人も自分を見つめ直してみましょう。
30代夫婦のレスの原因となっているのが「愚痴」
当方には男性も女性もセックスレスのカウンセリングに来ますが、相談内容の内訳には男女差があります。
まず、男女ともに拒否される側が来ることが多いです。
私が公開している記事がその視点で書いたものが多いのでその影響はあるかもしれませんが…。
世間一般のセックスレスの記事を見ても拒否される側視点のものが多いので、相談しようと考えるのはそちらの立場の人が多いのだと思います。
そんな中で拒否する側も相談に来ますが、男性のほうがその割合は高いです。
「妻が求めてくるけれど、したい気分になれない」という相談をする男性が多いのです。
その原因として一番多いのは妻を女として見ることができず欲情しないというものです。これは旦那が求めてこない理由として最も多いものです。
(参考:セックスレス!夫が拒否するのはなぜ?一番の理由&知られていない理由)
「疲れているから」と話している男性でも、冷静に自分の感覚を見直すと、マンネリして妻を抱く気になれないだけというパターンもあります。
他にも複数の原因がありますが、その中で妻側が気づきにくいけれど30代夫婦のレスの原因となっているのが「愚痴」です。
妻の愚痴がセックスレスの原因となるだけでなく、女性として見られなくなることに拍車を掛けてもいるのです。
「不快」の発生源と認識した相手とセックスしたいとは思わない
相談に来る男性から、なぜ妻に性的魅力を感じなくなっているのか聞いたとき最も多い答えは「慣れ」です。
これは動物のオスとして当然の反応なので仕方のないことです。
それともう一つ多いのが「妻がいつも不満や愚痴ばかり言っていて嫌な気分になるから」というものです。
女性側はなかなか気づきにくいのですが、愚痴はセックスレスの強い要因となります。
なぜなら愚痴を聞かされると不快になるからです。
愚痴の内容だけに限らず、それを話している表情や声質は全て不快なものです。
このような妻の愚痴を繰り返し聞いているうちに、夫の脳では勝手に「妻は自分を不快にする人」という条件づけがなされてしまうのです。
セックスというのは「快」を求める行為ですから、「不快」の発生源と認識した相手としたいとは思わなくなるのは自然な流れです。
こうしてセックスレスへとつながるのです。
男性は「愚痴を言わないし聞きたくもない」というタイプが多い
もちろん同じメカニズムで夫側の愚痴がセックスレスにつながることもあります。
しかし、妻側の愚痴がセックスレスになっているケースの方が多いです。
当方に相談に来るのは約8割が女性ですが、女性側から「夫の愚痴が多くてセックスする気になれない」という話は滅多に聞きません。
しかし残り1割か2割の男性側からはよく聞くのです。
女性は愚痴っぽい人が多いと言いたいわけではありません。
女性は会話で共感することを大切なコミュニケーションの手段と考える人が多く、その中に愚痴も含まれるため、結果的に愚痴も多くなるということです。
良いことも悪いことも共有することで関係を深めたいタイプが多いのです。
あなたが女性だとしたら、夫が愚痴を言ってきたら共感しながら聞いてあげたいと思っているかもしれません。
しかし、この感覚がすれ違いを生んでいるのです。
女性は「愚痴を言うし聞いてもあげたい」と思うのに対し、男性は「愚痴を言わないし聞きたくもない」というタイプが多いのです。
女性は愚痴を言う過程そのものにも価値を見出しますから、他人の愚痴を聞いていてもそれほど不快にはならないかもしれません。
しかし男性はたとえ日常の出来事に対してでも解決策に価値を見出しますから、結論のない愚痴を聞かされるとイライラしてしまうのです。
愚痴によるセックスレスは30代以降に増える
妻の愚痴がセックスレスの原因になっているケースは30代以降から増えているように感じます。
結婚して最初の数年は幸せな家庭を作ろうと双方が努力しますから気を遣い合います。
しかし、生活に慣れてくると素の自分を出し始めます。相手に対することだけではなく、仕事や人間関係での愚痴も出てくることが多くなってくるのです。
また社会的な責任が増えるのと同時に理不尽なことに遭遇する機会も増え、気づかないうちに愚痴を言っている可能性もあります。
30代は愚痴の増えるタイミングなのかもしれません。
とはいえ愚痴は性的魅力を低下させる強烈な要因です。セックスレスを解消したいなら愚痴を言うのはやめましょう。
愚痴を言うのをやめたことでセックスレスが解消した人もいます。
愚痴をやめたからといって急に解消することはありません。脳が一度学習したことを消去するには時間が掛かるからです。
人間の脳というのは面白いもので、それが始まると分かった段階で反応するのです。
夫の脳はあなたが疲れた様子で帰って来る様子を察しただけで「あぁ…また鬱陶しい愚痴を聞かされる」と反応するのです。何も起こらなくてもイライラするのです。
この反応を消すには時間が掛かります。
「愚痴を言ってくると思ったけれど何も言わなかった」という体験を繰り返しさせる必要があるのです。
さらに日頃から前向きな話題を増やして、相手の脳に新たな条件づけをしなければならないのです。
醜い表情にするために筋トレしているのと同じ
余談ですが、結婚前は旦那が「愚痴聞くよ」と言ってくれていたのに、結婚してから言わなくなったのは愛が冷めたからだという女性もいるのですが…。
男性が積極的に愚痴を聞くのは口説きたいとかヤリたいときだけです。もともとあなたの旦那は愚痴を聞くのは嫌いだったのです。
優しい性格だから愚痴を聞く男性など100人に1人もいないと思っていたほうが良いです。
事前に「愚痴を聞いてほしいんだけど」と言えば許されると思っている人もいますが、これも大いなる勘違いです。
そのセリフを発した時点で相手の脳はイライラしてしまうのです。そして「自分を不快にする人」と学習してしまいます。
愚痴を言うのは顔の筋肉を醜い表情にするために筋トレしているのと同じです。つまりブスになるということです。
愚痴が出そうになったら「ブスになってしまう」と考えて引っ込めましょう。
参考文献:2021年社会保障・人口問題基本調査<結婚と出産に関する全国調査> 国立社会保障・人口問題研究所