
阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニー…
¥777
- 運営しているクリエイター
#舞台評

源孝志が縦横に張り巡らせた戯曲と蓬莱竜太の大胆な演出によって時を超えて結びついた江戸歌舞伎の改革児中村仲蔵と、現代演劇の申し子藤原竜也の2つの役者の魂は激しくスパークし、舞台の深淵を私たちに感じさせてくれた…★劇評★【舞台=中村仲蔵 ~歌舞伎王国 下剋上異聞~(2024)】
新聞記者時代に3年以上の長きにわたって毎月、蜷川幸雄さんにインタビューをさせてもらっていた時、自らが見出したと言われている藤原竜也に話が及んだことがある。たまたま同時期に藤原にもインタビューの機会を得た私は2人がそのころどんな凄まじいやり取りをしたのかを図らずも聞くことになった。詳細は控えるが、蜷川さんは藤原を徹底的に厳しく指導した。藤原は何度もくじけそうになりながら食らいついた。蜷川さんは藤原が持つ天性の才能を認めながらも徹底的に千尋の谷(千仞之谿、極めて深い谷のこと)へ
¥300

ないがしろにされる感性や文化、庶民がユーモアや希望を忘れずに戦争という時代に立ち向かった軌跡鮮やかに…★劇評★【舞台/音楽劇=きらめく星座(2023)】
太平洋戦争のころの日本の庶民の暮らしがどれほど悲惨で大変だったか、焼夷弾がどれほど恐ろしいものだったかについては親や、親戚、近所の大人から嫌というほど聞かされたが、祖父母からは、「楽しいこともあったんやで」と思わずクスっとしてしまうようなエピソードもたくさん聞かせてもらった。それは何も大人同士で子どもに対する戦争教育の役割分担をしていたからではなくて、本当に、そして現実に、楽しいことと悲しいことがあざなえる縄のように玉石混交していたに違いない。統制経済下の暮らしをたくましく
¥300