もしも作曲家が音楽をとりあげられたら…★劇評★【舞台=無伴奏ソナタ(2018)】
子どもの頃から「純粋培養」という言葉が嫌いだった。選ばれし者を、条件を整えて、ひたすら効率的に育てていくことは科学的には正しいのだろうが、人から何かを強制されることに強く反発していた私は、絶対に「純粋に培養」されたくなかった。スーパーエリートだったわけでもなく、そんな候補には幸い選ばれなかったが、これが、近未来の管理社会と結びついたら、それはそれは恐ろしい物語になる。米国のSF作家、オースン・スコット・カードの短編小説を演劇集団キャラメルボックスが2012年に舞台化し、20