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<エンタメ批評家★阪 清和>ミュージカル劇評数珠つなぎ

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阪清和が発表したミュージカルに関する劇評をまとめました。ジャニーズ関連のミュージカルはここには収容しません。音楽劇を入れるかどうかは作品ごとに判断します。
いま大きな注目を集める日本のミュージカル。臨場感あふれる数々の劇評をお読みいただき、その魅力を直に…
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2024年1月の記事一覧

舞台という場所は何でも起こりうる魔法の場所、山崎育三郎の艶やかな奮闘でミュージカル愛にあふれた人間賛歌に説得力…★劇評★【ミュージカル=トッツィー(2024)】

 苦し紛れの選択が人生を切り拓いてしまったら? それだけでも大変なのに、それを守るために次々といろんなことが起きて物事がややこしくなっていったら? 米国のコメディドラマの典型のような展開の大いなる金字塔と言えるのが1982年(日本では1983年)公開の映画『トッツィー(Tootsie)』である。ダスティン・ホフマンが女装して売れない役者とソープオペラのスターの間を行ったり来たりする物語の中には米国的なジョークや、今日のジェンダーにつながる味わい深いせりふも散らばっており、単な

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