阪清和が発表したミュージカルに関する劇評をまとめました。ジャニーズ関連のミュージカルはここには収容しません。音楽劇を入れるかどうかは作品ごとに判断します。
¥777
- 運営しているクリエイター
2021年10月の記事一覧
「絆」というものの深遠な意味合いを探り人間的なエネルギーにあふれるミュージカル、堂本光一と井上芳雄の絆も進化…★劇評★【ミュージカル=ナイツ・テイル―騎士物語―(2021)】
恋の前では友情は脆いもの。あれほど仲の良かったいとこ同士が、同じ女性を好きになっただけで決定的な対立へと突き進む。現代にも通じる普遍的な物語の中で、稀代の劇作家、シェイクスピアは「絆」というものの深遠な意味合いを突き詰めていく。活動的な主人公たちが自分たちの、あらん限りの才能を尽くして難局に立ち向かい、突破口を見つけようとする人間的なエネルギーにあふれているミュージカル「ナイツ・テイル―騎士物語―」が帝国劇場に帰って来た。楽曲とせりふのバランスも100点満点で、歌うように話
¥100
子どもたちの小気味の良いダンスや歌の躍動感と、実力派の役者たちの演技が表現する物語軸の確かさが組み合わさり、観る者を圧倒する作品に…★劇評★【ミュージカル=オリバー!(武田真治・ソニン・原慎一郎・小浦一優・鈴木壮麻・浦嶋りんこ・北村岳子・目黒祐樹・越永健太郎・大矢臣出演回)(2021)】
一人の少年の波乱万丈の日々を通して、英国の階級社会を上から下まで串刺しにしたようなチャールズ・ディケンズの出世作「オリバー・ツイスト」の1960年初演のミュージカル化作品を「レ・ミゼラブル」や「オペラ座の怪人」で知られるキャメロン・マッキントッシュが1977年に生まれ変わらせてリバイバルヒットしたミュージカル「オリバー!」の最新演出版の世界初演がいま日本で上演されていることをご存じだろうか。複雑に入り組んだディケンズの物語の要素をマッキントッシュが得意とする繊細なタッチとい
¥300